形成外科
plastic surgery
にきび
acne
皮脂腺では常に皮脂が作られています。
皮脂は毛穴を通って分泌されます。
皮膚の表面には角質層がありますが、通常、角質層によって毛穴が塞がったりしないようになっています。
また、毛穴の中にはアクネ菌という常在菌が存在し、肌を健康に保つ働きをしています。
原因として考えられること
cause
ニキビができやすい、もしくはニキビができている
肌には3つの問題点があります。
角質層が厚く堆積したり、角化剥離物が角栓となって毛穴入り口を塞ぎます。
毛穴が詰まっているにもかかわらず皮脂がたくさん作られると毛穴の中にたまって面皰(コメド)ができます。
アクネ菌は皮脂を好み、空気を嫌うため、発育に好都合な面皰の中で増殖します。増殖したアクネ菌は炎症を起こす物質をつくり、ニキビとして赤く盛り上がり、次第に膿を作ります。
正常な毛穴は口が開いており、皮脂の分泌もコントロールできています。アクネ菌の増殖も見られません。
毛穴の口が角化物(垢)や皮脂で塞がり、アクネ菌が増殖しはじめています。炎症を起こす前のブツブツ状態です。
増殖したアクネ菌から炎症性物質が放出され、痛くて赤いニキビになっています。膿が貯留してきています。
角質のケアがしっかりできていないと、毛穴の角質詰まりが原因でニキビができます。疲労やストレス、睡眠不足、高カロリー食など食生活の悪さなどは自律神経を乱して皮脂分泌を過剰にするので皮脂の分泌過剰が原因でにきびが悪化していきます。思春期ニキビや生理周期によって悪化するニキビも性ホルモンの影響で皮脂の分泌過剰の原因につながります。
治療方法
method
治療方法には大きく分けると、保険診療によるもの、自費診療によるもの、ホームケアに分けられます。
上記の3つの問題点に対してアプローチします。どの治療を行うかは、症状と、ご本人のご希望や生活スタイルを考えて適応を決めます。
過酸化ベンゾイルで毛穴の詰まりを防ぎます。
アクネ菌の殺菌作用もあります。
アダパレンで毛穴の詰まりを防ぎます。
過酸化ベンゾイルとアダパレンの混合剤です。
当院では
治療に苦慮しているニキビに使用しています。
アクネ菌の増殖を抑える外用抗菌クリームです。
アクネ菌の増殖を抑える内服抗菌薬です。
アクネ菌の増殖を抑える外用抗菌薬ローションです。
角質ケアの代表として、ケミカルピーリングが挙げられます。サリチル酸やグリコール酸を塗布し、
角質層を剥離します。赤みがでることもほぼ無いので、安全でとても効果的と考えています。
ピーリング剤によって角質層が融解し、角質による毛穴詰まりを防ぐことができます。また、これにより表皮のターンオーバーが促進することでも角質を薄く保つことができます。(施術時間約15分)
ニキビ痕の赤みの軽減や、肌の免疫力アップなどを目的に行います。必要な抗酸化ビタミンを
微弱な電流や超音波をかけながら、肌の深くに浸透させていくトリートメントです。
皮膚の代謝に必要な栄養素を、電位変化を利用して入れ込んでいく治療です。肌免疫の増強、修復の促進、色素沈着の改善促進が期待できます。(施術時間約20分)
ロングパルスアレキサンドライトレーザーを使用して、アクネ菌を殺菌します。
レーザーフェイシャルと呼ばれる治療で、2~3回の施術で炎症性ニキビが減少することをよく経験します。
レーザーの光エネルギーはアクネ菌の産生するポルフィリンに反応し、熱エネルギーを発生させいます。
熱により、アクネ菌の殺菌作用が期待できます。また、熱エネルギーは表皮のターンオーバーを促進させ、
きれいな角質の状態を保つことができます。
当院では上記を組み合わせて行うことを推奨しています。お求めやすいセット価格をご用意しています。
ホームケアとアフターケア
care
病院で渡される薬のみでニキビが良くなるとは限らず、必ず日常生活習慣で気をつけるべきことを理解していただかないといけません。
当院ではニキビ診療をご希望の初診患者さんに、院長から30分程度のカウンセリングをさせていただいております。
ニキビが良くなっていくかどうかは、患者チュートリアル(医療サイドの言い方で、患者への指導・教育ということです)が
大きく関わると言われています。
これは家庭でも、基礎化粧品を機能性基礎化粧品に変えていただくことで肌に変化が生じます。
先に述べたように、
生活習慣を改善することが重要です。
Q&A
questions and answers
にきびは保険で診てもらえますか?
にきびは尋常性ざ瘡という病気ですので保険診療で診察させて
いただきます。
症状が軽いうちに治療を行い、
にきびができにくい肌へ改善するためのホームケアをご提案します。
一般皮膚科の治療と何が違いますか?
当院では通常の投薬では良くならなかった方でも、ご希望がございましたら個人に合わせたホームケアと、メディカルエステ、光治療、レーザー治療、ピーリング治療、肌点滴など、自由診療部門も充実してご提案させていただきます。
にきびのためのホームケアとは何ですか?
にきびができやすい肌の要因の一つに、無駄な角質が厚いということがあります。また、意外にも保湿が不十分であることや洗顔のし過ぎも炎症を助長させます。毎日のホームケアでこれらの要因を取り除くことが可能です。
背中のにきびが気になるのですが、
対策はありますか?
顔面と同様の治療を行います。また、マラセチアという病原体が感染して毛包炎を引き起こすこともありますので、診断の上、薬物療法を行います。また、ケミカルピーリングが有効なことがありますので、
当院では積極的に勧めています。
にきび診療における、通院頻度は?
重症なものでは1~2週間、落ち着いているものだと2~4週間、
安定して変化が少なく維持療法中心の方は4~8週間の間隔です。