院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2025.07.18
7月、エンビロンスキンケア開発者であるDr.デス・フェルナンデスの日本講演があり、拝聴いたしました。
当院の看護師2名も参加。会場はインターコンチネンタル東京ベイ。
そしてその対策としてエンビロンの「セリエンスナイトセラム」美容液が有用であるというお話でした。
さて、皮膚と脳は発生学的には同じ外胚葉由来です。また、メラノサイトは皮膚に存在することは有名ですが、神経管にも移動して存在し、それは皮膚と脳が関係している根拠となりえます。
例えば、精神状態によって、皮膚が紅潮したり、鳥肌が立ったり、またストレスを感じると湿疹や肌荒れを経験します。皮膚と脳は神経伝達物質やホルモンにより、常に対話しているかのような関係があるのです。
・UV ・大気汚染 ・喫煙 ・食生活の乱れ ・ホルモンバランスの崩れ ・睡眠不足 ・心理的ストレスや不安
これらは慢性炎症を惹起して炎症性老化「inflammaging」を加速するのです。老化のメカニズムは私も参加している日本抗加齢医学会で頻出ワードです。ホールマークスの老化の原因の中に、あげられており、老化とは慢性炎症であることが、提唱されているのです。
具体的には、ケラチノサイト、マスト細胞、免疫系の細胞は神経系と伝達しあって、ケラチノサイトはストレスホルモンであるコルチゾールを分泌します。またランゲルハンス細胞もストレスによりコルチゾール、その他炎症性サイトカインを分泌します。
これらによりストレスが以下のような現象を起こします
乾癬、酒さが悪化する
substancePや皮脂分泌亢進によりざ瘡が悪化する
皮膚バリア機能が低下して突然の敏感肌となる(レチノール製品を使用している方は濃度を落とさざるを得なくなる)
水分量が低下する
血流低下によりくすみが強くなる
光老化に弱くなる
炎症後色素沈着が長期化する
年代別に感じる現象
20代 若々しい肌
30代 肌の弾力やトーンが低下し、エイジングの初期兆候
40代 炎症性老化の始まりで真皮マトリックスが分解される
50代 目に見えるエイジングとして、しみが増える、肌の回復力低下を感じる
神経科学から開発される化粧品という意味なのか、「ニューロコスメティクス」という言葉が出てきます。
肌ストレスにより炎症性老化が始まり、そこでニューロコスメティクスを使用することで、肌のレジリエンスを高める
ここで求められることは、ビタミンAによる細胞分化の調整、ビタミンCによるコラーゲン・エラスチン増生、ビタミンEによる細胞の安定化・抗酸化など、適切な細胞分化の促進は当然基本です。細胞環境を整えて細胞間マトリックスを強化するのです。
さらにニューロコスメティクスであるセリエンスナイトセラムの成分が必要であるということです。
セリエンスナイトセラムの4つのKey成分
①ニューロフロリン ストレス応答とコルチゾールの影響を調整する
②アルジルリンアンプリファイド 表情筋の過剰収縮を抑制する
③マトリキシルモルフォシクス コラーゲン、フィブロネクチン、ヒアルロン酸を増加させる
④マラカイトエキス 銅を含み抗酸化物質としてフリーラジカルを除去する
①UVケア ・ビタミンAと抗酸化物質の使用 ・セリエンスナイトセラムの使用 ・アンチポリューション製品の使用
②良い睡眠、良い食事、ストレスマネージメント、リラクゼーション
③スローマッサージでC線維を刺激し、オキシトシン分泌を促進してコルチゾール分泌を減少させる
1日2回使用する。1回3プッシュ。数週間続けます。改善したら頻度を低下して2日1回程度継続し、1本使いきったらいったん休止してみる。
ナイトセラムと言いますが、朝も使うということです。(デス先生としてはナイトという言葉を無くしたいようです)
私自身、最近、以前より艶感がよくないと(恩師の形成外科医に)言われていましたが、自覚していました。また、Aブーストセラムインテンスで若干のレチノイド反応が出るようになっていました。まさしく前述の症状です。この使用方法で10日程試しています。艶感が戻ってきていると感じます。もっとくすみもよくなってほしいところ。
講演会はセリエンスをイメージした特注のスイーツ付き。
2024.12.24
ようやく重い腰が上がりました。これには様々理由があるのですが、簡単に申しますと従来のQスイッチレーザーより優れていることもあるが、そうでないこともある。Qスイッチレーザー(当院は2機種)で基本、事足りる。医院経営上、コストパフォーマンスのバランスについての不安などなど。
しかし、シミ治療、刺青除去については、ピコレーザーの方が優れている点が一つでもあるなら、当院の色素性疾患治療の質を高めるために、必要なのだろうと感じておりました。
ピコセカンドレーザーやピコレーザーと呼ばれ同じ意味です。ピコ秒単位の短い時間のみ発せられるレーザー光により、色素を破壊するレーザー治療器です。従来、ナノ秒単位で発光するQスイッチレーザーが主流でしたが、近年、ピコレーザーがシェアを拡大しています。Qスイッチレーザーより副作用(炎症後色素沈着や色素脱失)のリスクが少なく、大きなスポットサイズと10Hzの早い照射スピードが特徴で、症状やご希望により、様々な照射方法を使い分けます。
メカニズムについてですが、従来のQスイッチレーザーが光エネルギーを熱に変化させて色素を破壊させるのに対し、ピコレーザーは光エネルギーが音響エネルギー(衝撃波)に変化させて破壊するという違いがあります。Qスイッチは色素をバラバラにするイメージです、ピコレーザーは粉々にできるというイメージになります。
PicoWayは以下の良性色素性疾患について、厚生労働省薬事承認を取得しています。老人性色素斑、雀卵斑、太田母斑、異所性蒙古斑、扁平母斑、刺青など。また、太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青は保険収載され保険算定が可能です。
しみ(老人性色素斑、そばかす、ADM、肝斑)
刺青(入れ墨、タトゥ、アートメイク、ケガによる刺青)の除去希望
くすみ 毛穴 小じわ ハリのなさ ニキビ跡などの、美肌目的、肌質改善
ピコスポット
しみなどの病変をピンポイントで照射し、1回~数回の治療で効果を得るものです。PicoWayではYAGの他に、730nmという波長を使うことが出来ます。高いメラニン選択性を生かした治療が可能です。
ピコトーニング
ピコレーザーを低~中出力で繰り返し照射し、徐々にメラニン色素を破壊することでダウンタイムを抑えて色調の改善、肌質の改善を目指す治療です。ピコトーニングには1064nmを使用して、従来のQスイッチレーザートーニングと同様の目的で使用するほか、730nmを使用して、従来のQスイッチレーザーポレーションに近いトーニングも可能です。これら2種類のトーニングを同時に行う、ダブルピコトーニングはお勧めの治療です。
ピコフラクショナル
1064nmピコレーザーをフラクショナル状に照射し、肌質の改善を目的とするものです。ピコだからピークパワーが高いこと。1064nmだから表皮が保たれダウンタイムが少ないこと、フラクショナルだからダウンタイムが少なく回復することが特徴です。従来の炭酸ガスレーザーによるフラクショナル照射と比較すると、皮膚を表皮から損傷する点が大きく違います。
532nmピコレーザーによるフラクショナルもあります。こちらはハリのなさや毛穴の開大などの肌質改善効果もあるのですが、1064nmに比べると、表在性のしみ・くすみに対して効果が強いです。強い痂皮化(かさぶた)になることなく数回の治療で色調の改善が得られるものです。
ピコダブルとは、ピコスポットとピコトーニングを組み合わせた治療。
ピコトリプルとは、さらにピコフラクショナルも組み合わせた治療のこと示しているようです。
2024.10.21
2024年7月14日に韓国ソウルでメディトックス社主催のユーザーズセミナーに参加してまいりました。
訪韓は久しぶりでしたので、勉強というより観光の感覚でしたが、たくさん学びがあったので、トピックスを述べておこうと思います。また私なりの知見も交えます。講師はHyoung-Moon Kim先生とWook Oh先生。
ちなみに同社は主に美容治療用のヒアルロン製剤とボツリヌストキシン製剤の製造販売会社です。ヒアルロン酸注射のシェアは韓国でNo.1で40%以上、一方、日本で最も有名で唯一の承認品であるアラガン社のジュビダームはシェア5%以下と聞いております。メディトックス社のイメージガールがソン・イェジン、同社のラッピングバスまで市内を走っているぐらいの会社です。またボツリヌストキシンの開発改良にも力を入れており、用途に合わせた多様な製剤を製造しています。当院ではニューロノックスを中心に使用しています。また、ボツリヌストキシンによる抗体産生を避けたい患者様向けにコアトックスも使用可能です。(少しだけ高価です)詳しくは後日ご案内します。
ボツリヌストキシンは日本でよくボトックス®と呼ばれています。アラガンの登録商標ですが、通称として巷で用いられています。このページではボトックスの一般名であるA型ボツリヌストキシンという言葉で示すことにします。
日本の教科書にはよく外眼角交連から15mm外側とその上下(角度まで書いてあります)の3か所眼輪筋に注射するとされています。私は従来からさらにその外側2~3か所にも注入しています。これが正しいかよくわからなかったのですが、Kim先生は15mmさらに外側に注射していました。この理由は単純で眼窩部眼輪筋が外側に広く位置しているからです。
目頭もしわのある所に注入しています。眼輪筋を抑制するためと思っていました。考え方としては内眼角側の表情しわは皺眉筋や眉毛下制筋の影響によるものが大きいのでそちらの治療をしましょうということです。眉間を注入すると確かに内眼角の皺は軽減すると思います。ただし、いつも思うのはこの場合バニーラインがはっきりと目立ってきます。上唇鼻翼挙筋や鼻筋にも少し注入しておくのがベターかもしれません。
眉を寄せてというと、眉頭は下に引っ張られることが多いです。これは鼻根筋や眉毛下制筋の影響です。時々逆に眉頭が上がって、額に皺ができるハの字眉になる方がおられます。このタイプは前頭筋にも注入しなくてはなりません。しかし二重ラインが狭くなったりしやすいかもしれませんが、このタイプに鼻根筋や眉毛下制筋にのみ注入すると、さらにハの字がひどくなるでしょう。
男性は皮膚が厚くskinthickness、筋肉の大きさmuscle massも大きい、また、収縮力muscle activityも強い。女性の1.5倍量の注入が良いだろう。
額のaugmentationでは、単一のヒアルロン酸製剤で全体を形成すると、時間が経ち、徐々に中央に移動してくるケースがあります。これの予防としてグラデーションフィラーテクニックを使っているとのことです。ニューラミスは架橋形成の程度違いで4種類ありますので、頭側から眉毛側にかけて硬いものから徐々に柔らかいものに製剤を変化させて注入してくるというものです。
上口唇と下口唇の理想の幅って、あまり知らなかったのですが、上:下が1:2だそうです。韓国で人気なのはチェリーリップ。下口唇中央左右に注入します。上口唇中央に1か所注入すると人中短縮効果があり、赤ちゃんのようなかわいい唇ができます。このとき、固めのヒアルロン酸(当院ではニューラミスボリューム)を使用すると良いです。
上下口唇全体にヒアルロン酸注入します。表面積が大きくなる感じです。上:下が2:1にしたい人に行います。輪郭をはっきりさせる効果があります。
2024.02.03
PicoWayは以下の良性色素性疾患について、厚生労働省薬事承認を取得しています。
しみ(老人性色素斑、そばかす、ADM、肝斑)、刺青(入れ墨、タトゥ、アートメイク、ケガによる刺青)の除去、くすみ 毛穴 小じわ ハリのなさ ニキビ跡などの、美肌目的、肌質改善
ピコ秒単位の短い時間のみ発せられるレーザー光により、色素を破壊するレーザー治療器です。従来、ナノ秒単位で発光するQスイッチレーザーが主流でしたが、近年、ピコレーザーがシェアを拡大しています。Qスイッチレーザーより副作用(炎症後色素沈着や色素脱失)のリスクが少なく、大きなスポットサイズと10Hzの早い照射スピードが特徴で、症状やご希望により、様々な照射方法を使い分けます。
●ピコスポット:
しみなどの病変をピンポイントで照射し、1回~数回の治療で効果を得るものです。
●ピコトーニング:
ピコレーザーを低~中出力で繰り返し照射し、徐々にメラニン色素を破壊することでダウンタイムを抑えて色調の改善、肌質の改善を目指す治療です。
●ピコフラクショナル:
532nmピコレーザーをフラクショナル状に照射し、主として顔面全体のしみ、くすみ、色調の改善を目的とします。
ピコだからピークパワーが高いこと。フラクショナルだからダウンタイムが少なく回復することが特徴です。
詳細はこちら(現在準備中です)
Nordlys(ノーリス)はIPLとして日本国内で初めて皮膚色素性疾患および血管病変のための光治療器として薬事承認を取得しています。
そばかす 老人性色素班 くすみ 毛穴 小じわ ハリ ニキビ痕 小鼻周りや頬の毛細血管拡張症
皮膚に強い光を照射することで存在するヘモグロビンやメラニンに対して吸収され、組織を壊し症状を改善します。
光が真皮にも到達し、コラーゲンを作り出す線維芽細胞の働きを活性化させ、内側からキメの整ったふっくらハリのある肌に導きます。
血管病変のための光治療器としても優れており、ニキビ痕・小鼻周りや頬の毛細血管拡張症にも高い効果があります。Vビーム・Vフェイシャルで改善されなかった方もノーリスのフォト光治療で良くなったというお声も多いです。
555-950nmの波長域と、530-750nmの波長域の2種類の強さを選択できるのも特徴です。
555-950nmの波長域:ローダウンタイムで肌全体のアンチエイジングをします。
530-750nmの波長域:シミへの強い反応で多少の瘡蓋がついても良いので少ない回数で効果を感じたい方や、赤みの治療を積極的に行いたい方へおすすめです。
医療脱毛 老人性色素班 しわ たるみなどに対するエイジングケア ニキビ 赤ら顔
波長755nm(アレキサンドライトレーザー)と1,064nm(ヤグレーザー)の2波長を1台に搭載しています。
以下のようにレーザーの波長を使い分けて治療を行っています。
医療脱毛(アレキサンドライトレーザーまたはヤグレーザー)
アレキサンドライトレーザーは、メラニン色素に対して選択的に吸収されやすいという大きな特徴があり、メラニン色素を多く含んでいる毛が光エネルギーを吸収し、熱に変換されます。その熱が毛の周囲の毛包・毛乳頭部に対して拡散することで毛の組織を破壊していきます。
ヤグレーザーは、波長が長く表皮メラニンへの吸収が少ない特徴があるため、皮膚へのダメージを最小限に抑えながら肌の深部までレーザー光を効率良く伝えることができ、効果的な脱毛治療を行うことができます。
こちらの2種類はその方へ合わせて波長は選択していきます。
シミ・くすみ・にきび(レーザーフェイシャル:アレキサンドライトレーザー)
皮膚の深部まで到達したレーザー光は、熱エネルギーに変換され、皮膚内で軽い炎症をおこすことで真皮のコラーゲンの産生を促し、肌の内側からキメやハリを改善し、メラニンに吸収されることで、シミにも効果があり、全体的は美肌効果が得られます。
またニキビの原因となる毛包内の雑菌を殺菌することでニキビを改善・予防します。
しわ・ハリ・赤ら顔(リフトアップレーザー:ロングパルスヤグレーザー)
ロングパルスヤグレーザーはメラニン、水分およびヘモグロビンに吸収されるレーザーです。また、深達性も他のレーザーよりも優れています。
そのため、真皮のコラーゲンに刺激を与えコラーゲンを再生し弾性繊維を張り巡らせることで、徐々に肌の本来の元気を取り戻し、リジュビネーション効果(肌・毛穴のひきしめ、しわ・たるみの改善、ふっくらとした肌質感)が期待される治療になります。
また、ヘモグロビンにも吸収される波長のため、余分な毛細血管を収縮させお顔の赤み、ニキビの赤味を軽減させることも期待できます。
しみ 茶あざ 青あざ 刺青 (Qスイッチルビーレーザーの項参照)くすみ 毛穴
ALEX Ⅱが持つアレキサンドライトレーザー(755nm)の波長はルビーレーザー(694nm)の波長に比べ合併症が少なく、皮膚深達性に優れており、表皮・真皮層内にあるメラニンに対して効果を発揮します。
波長が異なるアレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの出力や照射方法を使い分けることにより、老人性色素斑や雀卵斑だけでなく、真皮層にメラノサイトが増生することで起こるADMや、他のレーザーでは治療が難しいとされている肝斑にも効果が期待できます。(レーザートーニング、レーザ―ポレーション 以下参照)
茶あざや青あざにおいては保険適応でスポット照射ができます。
Qスイッチレーザーによるポイント治療とは
Qスイッチとは「Quality Switching」の略で、強力なエネルギーを非常に短い時間で照射することができる構造です。
波長755nmのアレキサンドライトレーザーは黒色や褐色のメラニンに選択的に反応するので、しみ・雀卵斑・太田母斑などの色素性疾患の治療に使われます。
この治療は肝斑には禁忌です。
低出力QスイッチNd:YAGレーザーによるレーザートーニングとは
肝斑・くすみ・色素沈着などの色素斑の改善を目的とした治療です。
QスイッチNd:YAGレーザーを低出力で照射して、強い刺激を与えることなく蓄積したメラニンを少しずつ減らしていく治療です。
レーザーポレーションとは
治療部位にビタミンや成長因子を含んだ美容液を塗り、その上からガラス管で押さえながら、低出力のアレキサンドライトレーザーを照射します。
肌の深部のくすみやしみにも効果的で、肝斑や後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)にも効果的と言われており、美肌効果が得られます。
保険適応
・お尻以外に発生した蒙古斑(異所性蒙古斑)
・片側の顔面にできる青あざ(太田母斑)
・生まれつきからあるのもや、乳幼少期・思春期に出現する茶色のあざ(扁平母斑)
・鉛筆の芯が刺さって黒鉛が残存したり、アスファルトで転倒し、砂の色が残存したりすることで残る色素沈着(外傷性色素沈着)
保険適応外
・年齢を重ねるにつれて出現し、平坦なものから少し盛り上りがあるシミ(老人性色素斑)
・10代の頃からある雀卵斑
・25歳前後の発症が多く、灰色から青っぽい色素斑であるシミ(後天性真皮メラノサイトーシス:ADM)
・入れ墨
Qスイッチルビーレーザーは、メラニン色素の吸収率が高い波長帯をもつことが特徴です。高いパワーのレーザー光を利用し、正常な肌へのダメージを最小限に抑え、メラニン色素だけを選択的に破壊してくれるレーザー機器です。レーザーがメラニン色素に吸収されると光エネルギーが熱エネルギーとなり組織を壊します。壊されたメラニンは脱落したり吸収されてなくなっていきます。現在の色素性病変の治療で最も有効な治療法の一つです。
当院ではQスイッチルビーレーザーとQスイッチアレキサンドライトレーザーを導入しており、それぞれのレーザーの特徴を生かして疾患別に使い分けることで、より効果的で、満足度の高い治療を提供しています。
平らなホクロ、盛り上がったホクロ(色素性母斑)
ウィルス性のいぼ(尋常性疣贅)
赤いいぼ(老人性血管腫)
年齢とともにできる茶色の小さないぼや盛り上がったシミ(老人性疣贅、脂漏性角化症)
首の暗褐色のブツブツしたいぼ(脂漏性角化症、アクロコルドン)
小さな白いつぶ状のできもの(ミリウム)
炭酸ガスレーザーとは、波長10600nmの遠赤外線で、水分に高い吸収を示します。 細胞内の水と反応して熱エネルギーが発生し、蒸散、蒸発により浅く削ることや深く掘ること、切開することができます。皮膚組織内の水分と反応して病変を蒸発させ、隆起した病変を削るレーザーです。
ホクロや顔や首、デコルテなどに多発する暗褐色ブツブツしている老人性疣贅や脂漏性角化症などを炭酸ガスレーザーを用いて処理(蒸散、切除)を行います。
赤ら顔 にきび跡の赤み にきび くすみ ハリ 血管腫
赤いものに反応しやすい性質を持つレーザーです。Vフェイシャルとして美肌治療で用いられています。
存在するヘモグロビンやメラニンに対して吸収されやすい性質を持つレーザー光で、吸収されると光エネルギーが熱エネルギーとなり組織を壊します。
皮膚の深部まで到達したレーザー光は、熱エネルギーに変換され、皮膚内で軽い炎症をおこすことで真皮のコラーゲンの産生を促し、肌の内側からキメやハリを改善していきます。
炎症性ニキビに対して、菌の殺菌効果がありニキビが軽減する効果もあります。
毛細血管拡張や血管腫においては保険適応でスポット照射ができます。
頬・フェイスラインのたるみ 二重顎 小じわ ハリがほしい リフトアップや小顔効果
『切らないたるみ治療』として最も効果があると言われています。
皮膚の表面から4.5mmの深さ(ちょうど表情筋の表面)、3.0mmの深さ(皮下脂肪)の2層に、1mm球体の熱損傷を多数生じさせます。これにより、熱収縮が生じて顔面の組織が引きあがり、引き締まります。
こちらのウルトラセルZiでは従来のドットモードと新しくリニアモードという線上に超音波を照射できるようになったため、脂肪の溶解を促進する効果があり、よりスッキリ感や皮膚のタイトニングにアプローチできるようになりました。
年齢による小じわ ハリ感がほしい 美肌効果 ツヤが欲しい
高周波は皮膚の真皮に45℃程度の発熱を起こします。この熱により線維芽細胞を活性化させ真皮コラーゲンを増生させます。新しいコラーゲンは自ら収縮して引き締め作用を起こし、肌は徐々にハリを戻していきます。
ウルトラセルⅡでもHIFUは行えますが、当院ではたるみ治療のHIFUはウルトラセルZiを用いて行い、ウルトラセルⅡでRFを行っています。
毛穴の開き にきび跡のクレーター 肌のくすみ 肌のざらつき
剣山の様な極細針の長さと速度を電動でコントロールし、皮膚に微細な穴を無数に開けます。皮膚に開けられた穴は、自己の創傷治癒によって修復されます。その過程で、コラーゲンやエラスチンなどの増生を促し、肌質や瘢痕を改善させていきます。肌の状態や治療目的に合わせて、針の長さ(0.2mm~3.0mm)を調整することができ、角質・表皮・真皮の3つの層にアプローチし、幅広い治療が可能です。
ダーマペン4の施術後、肌のハリや艶・美白・毛穴の引き締め・小じわなどに効果的な、ピーリング剤(PRX-T33)の塗布を組み合わせることができます。
これはヴェルベットスキンという施術で、有効成分を肌へ更に浸透させることができ高い相乗効果を引き出すことができると言われており、オススメです。
にきび にきび跡 毛穴 ハリ 弾力 小じわ キメ 潤い くすみ 引き締め
複数の注射針から様々な薬剤を機械で自動的に一定量皮内注射し、肌のハリや透明感を増強していく治療です。
D´Livはポテンツァの製造販売しているJeisys社がポテンツァの後にリリースした美容機器になります。
D´Livではポンピングモードとインジェクターモードの両方の機能を組み合わせております。
ポンピングモードではポテンツァと同様のチップを使用することで、正確で均一なニードル挿入ができ、効果的かつ安全性の高い特許技術を採用しています。
ただし、ポテンツァと違って、高周波を発生することはありません。その為、ダウンタイムも短い期間で終わります。
インジェクターモードでは、痛みを最小限に抑え、薬物損失を抑えながら、陰圧を均等にするチップデザインにより、均一な薬物注入が可能です。1台に2つのモードを搭載することで、人気のニキビ跡治療用マックームなど、さまざまな薬剤による幅広い治療が可能になります。
シミ くすみ ハリ しわ など美肌全般 他の施術によるダウンタイムの軽減
浸透効果が最も高い「低周波ソノフォレーシス」と「パルス型イオンフォレーシス(イオン導入)」を組み合わせたエンビロン独自のソノイオンデュアルテクノロジーを搭載しております。
「低周波ソノフォレーシス」は超音波の物理的な振動を与えることで、皮膚にキャビテーション(空洞化)現象を起こし、効率的により多くの有効成分の浸透を促します。
「パルス型イオンフォレーシス(イオン導入)」は最大電流2.0mAの電流を採用。直流電流を断続的に流すことにより、効果的に有用成分のイオン化をおこない、肌へそのまま美容液を塗布するよりもより一層の浸透効果を促進します。
また、レーザーフェイシャルやフォト光治療などのレーザー治療をしたあとにイオン導入を行うことにより、痛みや赤みなどを沈静させてくれる効果もあるので、併せて行うことが有効です。
しわ 毛穴 シミ 肝斑 にきび にきび跡 たるみ 他の施術によるダウンタイムの軽減
電気の力を利用して、肌細胞に薬剤の通り道をつくることができます。
ケアシスは45℃から-20℃まで調節しながら、有効成分を導入することが可能であり、イオン導入より20倍以上の薬剤浸透効果を期待することができると言われております。。
従来のエレクトロポレーションと比べ、冷却を加えることで血管が収縮し、導入した薬剤が皮膚に長時間とどまるため効果をさらに発揮できます。
また、レーザーフェイシャル、フラクショナル、ピーリングなど、痛み、赤み、腫れ、熱感を帯びるような施術の後に、冷却モードで有効成分を導入することによりダウンタイムを減らすことが可能です。
当院ではお悩みに合わせて薬剤を選択できるので、より効果的な治療をお選びいただけます。
治療に対して恐怖心や不安をお持ちな方 何かを始めたくても痛みが心配で勇気が出ない方 痛みが苦手な方
笑気ガスには弱い鎮静・睡眠・鎮痛作用があります。
通常の麻酔のような注射ではなく、笑気を鼻から吸引しそのままの状態で数分待ちます。
吸入すると、心地よいウトウトした気分になり痛みを感じにくくなり、効果が出てくることが速やかで、消失することも速やかです。そのため、吸入中止後、個人差はありますが数分で帰宅することも可能です。呼吸や循環器、反射機能は抑制されないため患者様の意識は保つことができます。
眼瞼手術、形成外科手術、レーザー治療(脱毛・しみ・あざ) など
カテゴリ:医院紹介
2022.09.15
男性型脱毛症AGAは2017年に日本毛髪医学会から診療ガイドラインが示されています。
治療の土台となるものは5α‐還元酵素阻害剤であるプロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)の内服療法です。これにより脱毛の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制して進行する脱毛のメカニズムを食い止めます。他のどの治療法よりも強く勧められるものでこれを始めなければ先へ進まないと思ってください。ときどき、ミノキシジルタブレットの内服を希望される方がお見えになりますが、ミノキシジルタブレットより、まず内服すべき薬です。なぜなら、ミノキシジルタブレットは発毛を促進するもですが、脱毛を止めるものではないからです。まず抜けないようにして発毛育毛させないといけません。
プロペシアの作用機序はⅡ型の5α‐還元酵素(体内の各所でDHTを産生するもの)を阻害します。ザガーロはⅠ型とⅡ型の双方の5α‐還元酵素を阻害します。この二つの薬はどちらも勧められるものとして位置づけられていますが、どちらを選べばよいかとよく聞かれますし、診察ではその説明を十分にしています。
どちらを内服しても見た目の効果はあまり変わりないように思えます。実際その根拠となる論文も多数あります。しかし、日本や韓国を中心に前頭部の薄毛が気になる場合、デュタステリドの方が優位に有効であるという論文もあります。これは見た目ではなくて、専門的に毛の太さや本数を計測して出した結論です。ならば、デュタステリドの方が優れた薬と思うかもしれません。ここで、考えるべきことは3点あると思います。
フィナステリドもデュタステリドも当初、副作用率はあまり変わらない、むしろデュタステリドの方が少ないようなことが言われていました。しかし、
①デュタステリドはⅠ型の5α‐還元酵素も阻害するので、これが肝臓の機能などに何か影響することはないのか、ということです。いまのところはっきりしていません。
②アメリカやヨーロッパでは、デュタステリドが承認されていません。なぜか。いろいろな理由があるようです。
③デュタステリドは精子の数が通常より30%弱少なくなるという論文が2007年に出ています。これは考慮すべき、根拠のある副作用となります。
投与のアルゴリズム
①挙児希望ならプロペシア(フィナステリド)
②挙児希望ではなく、前頭部に薄毛が目立つならザガーロ(デュタステリド)、頭頂部を中心に心配な方はプロペシア(フィナステリド)
③プロペシア(フィナステリド)で効果が不十分と感じる場合はザガーロ(デュタステリド)に変更
③ミノキシジルタブレットは強く希望される場合に注意点をご説明し、納得された方に内服いただきます。この場合もいずれかの5α‐還元酵素阻害剤は必須です。
他院で内服薬を処方されている方に聞くと、何を内服しているかよくわからないという方が見えます。一包化された2剤を内服しているが、どの薬かわからない、とか。もしかするとデュタステリド(海外製でどの国のもで認可されたものかよくわからない)とミノキシジルタブレット(海外製でどの国のもで認可されたものかよくわからない)を処方しているのかと想像します。
でも上記のように薬剤を選択する材料はいくつかありますから、私はそれを考慮して個々の患者に合わせた処方が必要と考えています。
当院のAGA診療はさらに詳しく治療について説明します。年齢を問わず、プロペシア内服歴14年の院長にご相談ください。
カテゴリ:AGA(男性型脱毛症)・女性の薄毛 院長ブログ
2021.06.02
ゼオスキンヘルスについて、お問い合わせが増えております。当院は元来レチノール配合化粧品の使用を推奨し、エンビロンスキンケアシステムを中心として広く、患者様にご使用いただいております。
ゼオスキンヘルスは最近のSNS等により脚光を浴びているレチノール配合化粧品です。また、開発者のゼインオバジ先生はゼオスキンヘルスサークルと謳って、トレチノインを全顔に塗布しるセラピューティックと呼ばれる過程を取り入れ、発赤・落屑・刺激感を生じさせ一気に良い状態の肌へもっていくというところが特徴といわれます。ミラミン、ミラミックというハイドロキノン配合の美容液に別に準備したトレチノインを併用塗布します。
エンビロンスキンケアシステムはレチノールの副作用が生じにくいように、徐々にその濃度を挙げていきます。最終的に非常に高濃度になるのですが、そのころには肌は良い状態になってきています。数年程度、改善感を実感し続けられる、個人的見解です。大変繊細に開発された、とても良いスキンケアシステムです。また、刺激があり、かぶれなどを生じることもよくあるハイドロキノンを使用しないこともその特徴です。ハイドロキノンはその副作用に注意しなければなりません。皮膚科の中では常識的です。長期間漫然と使用することによる黒色化などです。
部分的にトレチノインハイドロキノンを使用することは良くあるのですが、私も全顔でセラピューティックに挑戦してみようかと思っています。
2021.05.24
咀嚼により、頭部や脳の血流が改善することが関係していると考察されています。
また、ガムでなくても咀嚼の回数が影響していると考えなければなりません。
30人程度の研究ですから、もっと多くの被検者でデータ欲しいところですね。また、20~50歳男女が対象ですが、年齢別や性別で結果が知りたいところです。
当院もAGA以外の薄毛治療に、パントガールやビビスカル、ビオチンなどのサプリメントを勧めています。また、医学的根拠の高い治療としてはミノキシジルの外用です。生活習慣指導に洗髪や食生活のことも話題となるのですが、さらに、なるべく咀嚼することも良いことだと、伝えるようにしていこうと思います。
2021.02.22
異所性蒙古斑に対してレーザー治療する場合に考慮していることで最も重要なことは、合併症(副作用)を起こさないことです。後述しますが、効果を出そう!とするのは合併症のリスクを高める上に、効果が上がるということも無いだろうからです。
・照射後の炎症後色素沈着は自然消退していくものの、その発生率が40%程度あります。
・照射後の色素脱失(正常な肌色よりも白くなってしまい、治りにくい)においては20%~45%程度と報告されています。また、色素脱失は四肢よりも体幹に起こりやすい合併症です。
顔面の青あざである太田母斑は早期からの治療で効果が出やすい傾向にあります。異所性蒙古斑は早期に治療すると治療回数が少なくて済むという考えもありますが、効果に関してはいつ治療をしても変わりないようです。本来自然消退傾向のあるものですので、強いてレーザー治療をせず、経過観察をしてから適応を考えても構わないのです。当然副作用を起こすことはありません。
また、レーザー治療の間隔を詰めることで、炎症後色素沈着の引きが悪い時に照射する可能性があり、さらなる炎症後色素沈着を助長したり、強く反応して色素脱失するリスクが高くなります。したがって、治療間隔は6カ月程度は空けて行った方が無難との考え方になってきました。
効果を出そうとすると高出力で照射したくなりますが、合併症のリスクが高くなります。照射時にわずかなIWPが見られる程度の低出力照射で合併症のリスクを減らすべきで、自然消退傾向もあることですから、そこに相乗する程度の効果を狙えば満足する結果につながると考えた方が得策です。
カテゴリ:形成外科 母斑(あざ・ほくろ) 院長ブログ
2021.02.02
当院のQスイッチアレキサンドライトレーザーはキャンデラ社(アメリカ)のもので、キャンデラ社が定期的に学術セミナーを行っています。今月は異所性蒙古斑について、河野先生がご講演されています。当院でも異所性蒙古斑の治療は実施していますので、内容の多くは我々もよく知っている内容でしたし、新しく知るところは少ないですが、大変うまくまとまっているご講演でした。主な内容を分かりやすくまとめてみました。
生まれつきのアザは形成外科で日常的に遭遇する疾患です。青色のアザの代表が蒙古斑です。紀元前、ヒポクラテスの記載には、妊婦が腹をぶつけたことによってできるアザだとされていましたが、関係ありません。
お尻にできる蒙古斑は、自然に消えていくことが多いようです。しかし、お尻以外に出現した蒙古斑(異所性蒙古斑と呼びます)は、そうとは限りません。もし、異所性蒙古斑が成長しても消えずに残るものだったら、治療を要する場合があります。レーザー治療が第一選択です。しかし、自然に消える可能性があるなら治療せずに経過を見ることもあるかと思います。消えないとわかっているならば治療したい、治療したいならいつからするのが良いか。という疑問が出てきます。
・体や四肢に多発しているもの
・10㎝以上の大きいもの
・濃いもの
・お尻以外にある異所性蒙古斑
消退傾向のある、異所性蒙古斑は0歳から1歳にかけてでも薄くなっていくものがあります。そして6~10歳で消えていきます。上記に挙げたようなものは残存し全体の4~5%に当たります。また肩にできる青あざで伊藤母斑がありますが、こちらは自然消退はしないので、鑑別が重要です。
レーザー治療ですが露出部にある異所性蒙古斑は非露出部よりも治療が良く効きます。
レーザー治療は3か月に一度行うのが保険適応となっていますが、色素脱失という、色が白抜けする合併症を30%~60%に起こり得るため、(顔の青あざである太田母斑は色素脱失しにくく大変綺麗になるのですが)これを防ぐために最近では治療間隔を6か月程度まで伸ばすことも勧められています。治療については今後更新していきます。
カテゴリ:母斑(あざ・ほくろ) 院長ブログ
2020.10.10
久しぶりに健康スポーツ医学講習に参加しました。私の日本医師会認定健康スポーツ医の資格を維持するためにお勉強しなくてはなりません。今回は愛知県主催の講習です。テーマはラジオ体操のについてです。その動きには意味がある、というテーマで学びました。教わったことを備忘録的にまとめてみたいと思います。講師はNPO法人全国ラジオ体操連盟名誉会長青山先生。ありがとうございました。
いつでもどこでも誰でも手軽にできる体操として、日本で広く普及しているのはご承知の通り。健康増進を目的として、近年もシニア世代では特に関心が高いものです。では具体的にどのように健康増進にかかわっているのかを、今まで気にもしませんでしたが教わりました。かつてのデンマーク、スウェーデン、ドイツでは骨に関する疾病が国民病で、体操が大変盛んになったそうです。日本もその流れと同じように昭和26年にラジオ体操第1が制定されました。以来、国民の保健体操として普及していきました。ちなみに昭和27年にできた第2体操は第1体操より運動強度が強いという特徴があります。
体操や運動というと、一般的なストレッチなどを思い浮かべる人も多いと思います。ラジオ体操よりもしっかり筋を進展させるイメージがあり、その意味でいうと、ラジオ体操はストレッチではないので役に立たないものかと思っていました。しかし、ラジオ体操は、リズミカルに筋を伸縮させ、常に動いて、これは動的ストレッチの役割もあります。一般的なストレッチとは違いますが、どちらのストレッチも大切で有効なものです。
日常生活では可動させない筋はたくさんあり、そのために前傾姿勢の猫背となり、固まっていきます。代謝や柔軟性、血液循環、バランス感覚の低下を招きます。この固まった悪い癖を徐々に矯正していくことができます。
第1体操4番目では、腕を広げながら使いながら肩甲骨を引き寄せます。これにより胸郭を強く広げることができます。
第1体操5番目では、横方向に体を曲げるため、肋間を広げ脊柱を左右に動かすことができ、左右方向の固まり解除します。
第1体操6番目では、脊柱を前後に曲げ伸ばし、前後方向の固まりを解除します。
第1体操7番目では、さらに脊柱にねじれを加えること固まりを防ぎます。
このように4~7番目の動きは背骨の悪い癖や固まりを解除し、肩こりや腰痛の軽減につなげる目的があるのです。
ラジオ体操は有酸素運動ではありますが、これ自体は30kcal程度です。しかし、毎日行うことで、基礎代謝があります。基礎体温も上がっていくといいます。腕をよく使っているように思えますが、すべての動きで意外にも下肢の筋も踏ん張りながらしっかり使っているようです。いわゆるパワートレーニングではありませんが、ほぼすべての骨格筋を使うため、普段使わない筋を刺激し、筋量を維持から増加させることができるというのです。習慣にすると10%の基礎代謝アップが望めます。
講習では参加者全員でラジオ体操をやってみましたが、やはり一番効率の良い正しい動きや意識の仕方をもう少し学べると、上記のような本来のラジオ体操の効力をさらに発揮できるのだろうと感じています。思い出すと学校教育でも体育の先生が教えてくれたような記憶はあるんですが、、、。