スタッフブログ
Staff Blog
2024.02.03
Nordlys(ノーリス)はIPLとして日本国内で初めて皮膚色素性疾患および血管病変のための光治療器として薬事承認を取得しています。
そばかす 老人性色素班 くすみ 毛穴 小じわ ハリ ニキビ痕 小鼻周りや頬の毛細血管拡張症
皮膚に強い光を照射することで存在するヘモグロビンやメラニンに対して吸収され、組織を壊し症状を改善します。
光が真皮にも到達し、コラーゲンを作り出す線維芽細胞の働きを活性化させ、内側からキメの整ったふっくらハリのある肌に導きます。
血管病変のための光治療器としても優れており、ニキビ痕・小鼻周りや頬の毛細血管拡張症にも高い効果があります。Vビーム・Vフェイシャルで改善されなかった方もノーリスのフォト光治療で良くなったというお声も多いです。
555-950nmの波長域と、530-750nmの波長域の2種類の強さを選択できるのも特徴です。
555-950nmの波長域:ローダウンタイムで肌全体のアンチエイジングをします。
530-750nmの波長域:シミへの強い反応で多少の瘡蓋がついても良いので少ない回数で効果を感じたい方や、赤みの治療を積極的に行いたい方へおすすめです。
医療脱毛 老人性色素班 しわ たるみなどに対するエイジングケア ニキビ 赤ら顔
波長755nm(アレキサンドライトレーザー)と1,064nm(ヤグレーザー)の2波長を1台に搭載しています。
以下のようにレーザーの波長を使い分けて治療を行っています。
医療脱毛(アレキサンドライトレーザーまたはヤグレーザー)
アレキサンドライトレーザーは、メラニン色素に対して選択的に吸収されやすいという大きな特徴があり、メラニン色素を多く含んでいる毛が光エネルギーを吸収し、熱に変換されます。その熱が毛の周囲の毛包・毛乳頭部に対して拡散することで毛の組織を破壊していきます。
ヤグレーザーは、波長が長く表皮メラニンへの吸収が少ない特徴があるため、皮膚へのダメージを最小限に抑えながら肌の深部までレーザー光を効率良く伝えることができ、効果的な脱毛治療を行うことができます。
こちらの2種類はその方へ合わせて波長は選択していきます。
シミ・くすみ・にきび(レーザーフェイシャル:アレキサンドライトレーザー)
皮膚の深部まで到達したレーザー光は、熱エネルギーに変換され、皮膚内で軽い炎症をおこすことで真皮のコラーゲンの産生を促し、肌の内側からキメやハリを改善し、メラニンに吸収されることで、シミにも効果があり、全体的は美肌効果が得られます。
またニキビの原因となる毛包内の雑菌を殺菌することでニキビを改善・予防します。
しわ・ハリ・赤ら顔(リフトアップレーザー:ロングパルスヤグレーザー)
ロングパルスヤグレーザーはメラニン、水分およびヘモグロビンに吸収されるレーザーです。また、深達性も他のレーザーよりも優れています。
そのため、真皮のコラーゲンに刺激を与えコラーゲンを再生し弾性繊維を張り巡らせることで、徐々に肌の本来の元気を取り戻し、リジュビネーション効果(肌・毛穴のひきしめ、しわ・たるみの改善、ふっくらとした肌質感)が期待される治療になります。
また、ヘモグロビンにも吸収される波長のため、余分な毛細血管を収縮させお顔の赤み、ニキビの赤味を軽減させることも期待できます。
しみ 茶あざ 青あざ 刺青 (Qスイッチルビーレーザーの項参照)くすみ 毛穴
ALEX Ⅱが持つアレキサンドライトレーザー(755nm)の波長はルビーレーザー(694nm)の波長に比べ合併症が少なく、皮膚深達性に優れており、表皮・真皮層内にあるメラニンに対して効果を発揮します。
波長が異なるアレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの出力や照射方法を使い分けることにより、老人性色素斑や雀卵斑だけでなく、真皮層にメラノサイトが増生することで起こるADMや、他のレーザーでは治療が難しいとされている肝斑にも効果が期待できます。(レーザートーニング、レーザ―ポレーション 以下参照)
茶あざや青あざにおいては保険適応でスポット照射ができます。
Qスイッチレーザーによるポイント治療とは
Qスイッチとは「Quality Switching」の略で、強力なエネルギーを非常に短い時間で照射することができる構造です。
波長755nmのアレキサンドライトレーザーは黒色や褐色のメラニンに選択的に反応するので、しみ・雀卵斑・太田母斑などの色素性疾患の治療に使われます。
この治療は肝斑には禁忌です。
低出力QスイッチNd:YAGレーザーによるレーザートーニングとは
肝斑・くすみ・色素沈着などの色素斑の改善を目的とした治療です。
QスイッチNd:YAGレーザーを低出力で照射して、強い刺激を与えることなく蓄積したメラニンを少しずつ減らしていく治療です。
レーザーポレーションとは
治療部位にビタミンや成長因子を含んだ美容液を塗り、その上からガラス管で押さえながら、低出力のアレキサンドライトレーザーを照射します。
肌の深部のくすみやしみにも効果的で、肝斑や後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)にも効果的と言われており、美肌効果が得られます。
保険適応
・お尻以外に発生した蒙古斑(異所性蒙古斑)
・片側の顔面にできる青あざ(太田母斑)
・生まれつきからあるのもや、乳幼少期・思春期に出現する茶色のあざ(扁平母斑)
・鉛筆の芯が刺さって黒鉛が残存したり、アスファルトで転倒し、砂の色が残存したりすることで残る色素沈着(外傷性色素沈着)
保険適応外
・年齢を重ねるにつれて出現し、平坦なものから少し盛り上りがあるシミ(老人性色素斑)
・10代の頃からある雀卵斑
・25歳前後の発症が多く、灰色から青っぽい色素斑であるシミ(後天性真皮メラノサイトーシス:ADM)
・入れ墨
Qスイッチルビーレーザーは、メラニン色素の吸収率が高い波長帯をもつことが特徴です。高いパワーのレーザー光を利用し、正常な肌へのダメージを最小限に抑え、メラニン色素だけを選択的に破壊してくれるレーザー機器です。レーザーがメラニン色素に吸収されると光エネルギーが熱エネルギーとなり組織を壊します。壊されたメラニンは脱落したり吸収されてなくなっていきます。現在の色素性病変の治療で最も有効な治療法の一つです。
当院ではQスイッチルビーレーザーとQスイッチアレキサンドライトレーザーを導入しており、それぞれのレーザーの特徴を生かして疾患別に使い分けることで、より効果的で、満足度の高い治療を提供しています。
平らなホクロ、盛り上がったホクロ(色素性母斑)
ウィルス性のいぼ(尋常性疣贅)
赤いいぼ(老人性血管腫)
年齢とともにできる茶色の小さないぼや盛り上がったシミ(老人性疣贅、脂漏性角化症)
首の暗褐色のブツブツしたいぼ(脂漏性角化症、アクロコルドン)
小さな白いつぶ状のできもの(ミリウム)
炭酸ガスレーザーとは、波長10600nmの遠赤外線で、水分に高い吸収を示します。 細胞内の水と反応して熱エネルギーが発生し、蒸散、蒸発により浅く削ることや深く掘ること、切開することができます。皮膚組織内の水分と反応して病変を蒸発させ、隆起した病変を削るレーザーです。
ホクロや顔や首、デコルテなどに多発する暗褐色ブツブツしている老人性疣贅や脂漏性角化症などを炭酸ガスレーザーを用いて処理(蒸散、切除)を行います。
赤ら顔 にきび跡の赤み にきび くすみ ハリ 血管腫
赤いものに反応しやすい性質を持つレーザーです。Vフェイシャルとして美肌治療で用いられています。
存在するヘモグロビンやメラニンに対して吸収されやすい性質を持つレーザー光で、吸収されると光エネルギーが熱エネルギーとなり組織を壊します。
皮膚の深部まで到達したレーザー光は、熱エネルギーに変換され、皮膚内で軽い炎症をおこすことで真皮のコラーゲンの産生を促し、肌の内側からキメやハリを改善していきます。
炎症性ニキビに対して、菌の殺菌効果がありニキビが軽減する効果もあります。
毛細血管拡張や血管腫においては保険適応でスポット照射ができます。
頬・フェイスラインのたるみ 二重顎 小じわ ハリがほしい リフトアップや小顔効果
『切らないたるみ治療』として最も効果があると言われています。
皮膚の表面から4.5mmの深さ(ちょうど表情筋の表面)、3.0mmの深さ(皮下脂肪)の2層に、1mm球体の熱損傷を多数生じさせます。これにより、熱収縮が生じて顔面の組織が引きあがり、引き締まります。
こちらのウルトラセルZiでは従来のドットモードと新しくリニアモードという線上に超音波を照射できるようになったため、脂肪の溶解を促進する効果があり、よりスッキリ感や皮膚のタイトニングにアプローチできるようになりました。
年齢による小じわ ハリ感がほしい 美肌効果 ツヤが欲しい
高周波は皮膚の真皮に45℃程度の発熱を起こします。この熱により線維芽細胞を活性化させ真皮コラーゲンを増生させます。新しいコラーゲンは自ら収縮して引き締め作用を起こし、肌は徐々にハリを戻していきます。
ウルトラセルⅡでもHIFUは行えますが、当院ではたるみ治療のHIFUはウルトラセルZiを用いて行い、ウルトラセルⅡでRFを行っています。
毛穴の開き にきび跡のクレーター 肌のくすみ 肌のざらつき
剣山の様な極細針の長さと速度を電動でコントロールし、皮膚に微細な穴を無数に開けます。皮膚に開けられた穴は、自己の創傷治癒によって修復されます。その過程で、コラーゲンやエラスチンなどの増生を促し、肌質や瘢痕を改善させていきます。肌の状態や治療目的に合わせて、針の長さ(0.2mm~3.0mm)を調整することができ、角質・表皮・真皮の3つの層にアプローチし、幅広い治療が可能です。
ダーマペン4の施術後、肌のハリや艶・美白・毛穴の引き締め・小じわなどに効果的な、ピーリング剤(PRX-T33)の塗布を組み合わせることができます。
これはヴェルベットスキンという施術で、有効成分を肌へ更に浸透させることができ高い相乗効果を引き出すことができると言われており、オススメです。
にきび にきび跡 毛穴 ハリ 弾力 小じわ キメ 潤い くすみ 引き締め
複数の注射針から様々な薬剤を機械で自動的に一定量皮内注射し、肌のハリや透明感を増強していく治療です。
D´Livはポテンツァの製造販売しているJeisys社がポテンツァの後にリリースした美容機器になります。
D´Livではポンピングモードとインジェクターモードの両方の機能を組み合わせております。
ポンピングモードではポテンツァと同様のチップを使用することで、正確で均一なニードル挿入ができ、効果的かつ安全性の高い特許技術を採用しています。
ただし、ポテンツァと違って、高周波を発生することはありません。その為、ダウンタイムも短い期間で終わります。
インジェクターモードでは、痛みを最小限に抑え、薬物損失を抑えながら、陰圧を均等にするチップデザインにより、均一な薬物注入が可能です。1台に2つのモードを搭載することで、人気のニキビ跡治療用マックームなど、さまざまな薬剤による幅広い治療が可能になります。
シミ くすみ ハリ しわ など美肌全般 他の施術によるダウンタイムの軽減
浸透効果が最も高い「低周波ソノフォレーシス」と「パルス型イオンフォレーシス(イオン導入)」を組み合わせたエンビロン独自のソノイオンデュアルテクノロジーを搭載しております。
「低周波ソノフォレーシス」は超音波の物理的な振動を与えることで、皮膚にキャビテーション(空洞化)現象を起こし、効率的により多くの有効成分の浸透を促します。
「パルス型イオンフォレーシス(イオン導入)」は最大電流2.0mAの電流を採用。直流電流を断続的に流すことにより、効果的に有用成分のイオン化をおこない、肌へそのまま美容液を塗布するよりもより一層の浸透効果を促進します。
また、レーザーフェイシャルやフォト光治療などのレーザー治療をしたあとにイオン導入を行うことにより、痛みや赤みなどを沈静させてくれる効果もあるので、併せて行うことが有効です。
しわ 毛穴 シミ 肝斑 にきび にきび跡 たるみ 他の施術によるダウンタイムの軽減
電気の力を利用して、肌細胞に薬剤の通り道をつくることができます。
ケアシスは45℃から-20℃まで調節しながら、有効成分を導入することが可能であり、イオン導入より20倍以上の薬剤浸透効果を期待することができると言われております。。
従来のエレクトロポレーションと比べ、冷却を加えることで血管が収縮し、導入した薬剤が皮膚に長時間とどまるため効果をさらに発揮できます。
また、レーザーフェイシャル、フラクショナル、ピーリングなど、痛み、赤み、腫れ、熱感を帯びるような施術の後に、冷却モードで有効成分を導入することによりダウンタイムを減らすことが可能です。
当院ではお悩みに合わせて薬剤を選択できるので、より効果的な治療をお選びいただけます。
治療に対して恐怖心や不安をお持ちな方 何かを始めたくても痛みが心配で勇気が出ない方 痛みが苦手な方
笑気ガスには弱い鎮静・睡眠・鎮痛作用があります。
通常の麻酔のような注射ではなく、笑気を鼻から吸引しそのままの状態で数分待ちます。
吸入すると、心地よいウトウトした気分になり痛みを感じにくくなり、効果が出てくることが速やかで、消失することも速やかです。そのため、吸入中止後、個人差はありますが数分で帰宅することも可能です。呼吸や循環器、反射機能は抑制されないため患者様の意識は保つことができます。
眼瞼手術、形成外科手術、レーザー治療(脱毛・しみ・あざ) など
カテゴリ:医院紹介
2022.09.15
男性型脱毛症AGAは2017年に日本毛髪医学会から診療ガイドラインが示されています。
治療の土台となるものは5α‐還元酵素阻害剤であるプロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)の内服療法です。これにより脱毛の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制して進行する脱毛のメカニズムを食い止めます。他のどの治療法よりも強く勧められるものでこれを始めなければ先へ進まないと思ってください。ときどき、ミノキシジルタブレットの内服を希望される方がお見えになりますが、ミノキシジルタブレットより、まず内服すべき薬です。なぜなら、ミノキシジルタブレットは発毛を促進するもですが、脱毛を止めるものではないからです。まず抜けないようにして発毛育毛させないといけません。
プロペシアの作用機序はⅡ型の5α‐還元酵素(体内の各所でDHTを産生するもの)を阻害します。ザガーロはⅠ型とⅡ型の双方の5α‐還元酵素を阻害します。この二つの薬はどちらも勧められるものとして位置づけられていますが、どちらを選べばよいかとよく聞かれますし、診察ではその説明を十分にしています。
どちらを内服しても見た目の効果はあまり変わりないように思えます。実際その根拠となる論文も多数あります。しかし、日本や韓国を中心に前頭部の薄毛が気になる場合、デュタステリドの方が優位に有効であるという論文もあります。これは見た目ではなくて、専門的に毛の太さや本数を計測して出した結論です。ならば、デュタステリドの方が優れた薬と思うかもしれません。ここで、考えるべきことは3点あると思います。
フィナステリドもデュタステリドも当初、副作用率はあまり変わらない、むしろデュタステリドの方が少ないようなことが言われていました。しかし、
①デュタステリドはⅠ型の5α‐還元酵素も阻害するので、これが肝臓の機能などに何か影響することはないのか、ということです。いまのところはっきりしていません。
②アメリカやヨーロッパでは、デュタステリドが承認されていません。なぜか。いろいろな理由があるようです。
③デュタステリドは精子の数が通常より30%弱少なくなるという論文が2007年に出ています。これは考慮すべき、根拠のある副作用となります。
投与のアルゴリズム
①挙児希望ならプロペシア(フィナステリド)
②挙児希望ではなく、前頭部に薄毛が目立つならザガーロ(デュタステリド)、頭頂部を中心に心配な方はプロペシア(フィナステリド)
③プロペシア(フィナステリド)で効果が不十分と感じる場合はザガーロ(デュタステリド)に変更
③ミノキシジルタブレットは強く希望される場合に注意点をご説明し、納得された方に内服いただきます。この場合もいずれかの5α‐還元酵素阻害剤は必須です。
他院で内服薬を処方されている方に聞くと、何を内服しているかよくわからないという方が見えます。一包化された2剤を内服しているが、どの薬かわからない、とか。もしかするとデュタステリド(海外製でどの国のもで認可されたものかよくわからない)とミノキシジルタブレット(海外製でどの国のもで認可されたものかよくわからない)を処方しているのかと想像します。
でも上記のように薬剤を選択する材料はいくつかありますから、私はそれを考慮して個々の患者に合わせた処方が必要と考えています。
当院のAGA診療はさらに詳しく治療について説明します。年齢を問わず、プロペシア内服歴14年の院長にご相談ください。
カテゴリ:AGA(男性型脱毛症)・女性の薄毛 院長ブログ
2021.06.02
ゼオスキンヘルスについて、お問い合わせが増えております。当院は元来レチノール配合化粧品の使用を推奨し、エンビロンスキンケアシステムを中心として広く、患者様にご使用いただいております。
ゼオスキンヘルスは最近のSNS等により脚光を浴びているレチノール配合化粧品です。また、開発者のゼインオバジ先生はゼオスキンヘルスサークルと謳って、トレチノインを全顔に塗布しるセラピューティックと呼ばれる過程を取り入れ、発赤・落屑・刺激感を生じさせ一気に良い状態の肌へもっていくというところが特徴といわれます。ミラミン、ミラミックというハイドロキノン配合の美容液に別に準備したトレチノインを併用塗布します。
エンビロンスキンケアシステムはレチノールの副作用が生じにくいように、徐々にその濃度を挙げていきます。最終的に非常に高濃度になるのですが、そのころには肌は良い状態になってきています。数年程度、改善感を実感し続けられる、個人的見解です。大変繊細に開発された、とても良いスキンケアシステムです。また、刺激があり、かぶれなどを生じることもよくあるハイドロキノンを使用しないこともその特徴です。ハイドロキノンはその副作用に注意しなければなりません。皮膚科の中では常識的です。長期間漫然と使用することによる黒色化などです。
部分的にトレチノインハイドロキノンを使用することは良くあるのですが、私も全顔でセラピューティックに挑戦してみようかと思っています。
2021.05.24
咀嚼により、頭部や脳の血流が改善することが関係していると考察されています。
また、ガムでなくても咀嚼の回数が影響していると考えなければなりません。
30人程度の研究ですから、もっと多くの被検者でデータ欲しいところですね。また、20~50歳男女が対象ですが、年齢別や性別で結果が知りたいところです。
当院もAGA以外の薄毛治療に、パントガールやビビスカル、ビオチンなどのサプリメントを勧めています。また、医学的根拠の高い治療としてはミノキシジルの外用です。生活習慣指導に洗髪や食生活のことも話題となるのですが、さらに、なるべく咀嚼することも良いことだと、伝えるようにしていこうと思います。
2021.02.22
異所性蒙古斑に対してレーザー治療する場合に考慮していることで最も重要なことは、合併症(副作用)を起こさないことです。後述しますが、効果を出そう!とするのは合併症のリスクを高める上に、効果が上がるということも無いだろうからです。
・照射後の炎症後色素沈着は自然消退していくものの、その発生率が40%程度あります。
・照射後の色素脱失(正常な肌色よりも白くなってしまい、治りにくい)においては20%~45%程度と報告されています。また、色素脱失は四肢よりも体幹に起こりやすい合併症です。
顔面の青あざである太田母斑は早期からの治療で効果が出やすい傾向にあります。異所性蒙古斑は早期に治療すると治療回数が少なくて済むという考えもありますが、効果に関してはいつ治療をしても変わりないようです。本来自然消退傾向のあるものですので、強いてレーザー治療をせず、経過観察をしてから適応を考えても構わないのです。当然副作用を起こすことはありません。
また、レーザー治療の間隔を詰めることで、炎症後色素沈着の引きが悪い時に照射する可能性があり、さらなる炎症後色素沈着を助長したり、強く反応して色素脱失するリスクが高くなります。したがって、治療間隔は6カ月程度は空けて行った方が無難との考え方になってきました。
効果を出そうとすると高出力で照射したくなりますが、合併症のリスクが高くなります。照射時にわずかなIWPが見られる程度の低出力照射で合併症のリスクを減らすべきで、自然消退傾向もあることですから、そこに相乗する程度の効果を狙えば満足する結果につながると考えた方が得策です。
カテゴリ:形成外科 母斑(あざ・ほくろ) 院長ブログ
2021.02.02
当院のQスイッチアレキサンドライトレーザーはキャンデラ社(アメリカ)のもので、キャンデラ社が定期的に学術セミナーを行っています。今月は異所性蒙古斑について、河野先生がご講演されています。当院でも異所性蒙古斑の治療は実施していますので、内容の多くは我々もよく知っている内容でしたし、新しく知るところは少ないですが、大変うまくまとまっているご講演でした。主な内容を分かりやすくまとめてみました。
生まれつきのアザは形成外科で日常的に遭遇する疾患です。青色のアザの代表が蒙古斑です。紀元前、ヒポクラテスの記載には、妊婦が腹をぶつけたことによってできるアザだとされていましたが、関係ありません。
お尻にできる蒙古斑は、自然に消えていくことが多いようです。しかし、お尻以外に出現した蒙古斑(異所性蒙古斑と呼びます)は、そうとは限りません。もし、異所性蒙古斑が成長しても消えずに残るものだったら、治療を要する場合があります。レーザー治療が第一選択です。しかし、自然に消える可能性があるなら治療せずに経過を見ることもあるかと思います。消えないとわかっているならば治療したい、治療したいならいつからするのが良いか。という疑問が出てきます。
・体や四肢に多発しているもの
・10㎝以上の大きいもの
・濃いもの
・お尻以外にある異所性蒙古斑
消退傾向のある、異所性蒙古斑は0歳から1歳にかけてでも薄くなっていくものがあります。そして6~10歳で消えていきます。上記に挙げたようなものは残存し全体の4~5%に当たります。また肩にできる青あざで伊藤母斑がありますが、こちらは自然消退はしないので、鑑別が重要です。
レーザー治療ですが露出部にある異所性蒙古斑は非露出部よりも治療が良く効きます。
レーザー治療は3か月に一度行うのが保険適応となっていますが、色素脱失という、色が白抜けする合併症を30%~60%に起こり得るため、(顔の青あざである太田母斑は色素脱失しにくく大変綺麗になるのですが)これを防ぐために最近では治療間隔を6か月程度まで伸ばすことも勧められています。治療については今後更新していきます。
カテゴリ:母斑(あざ・ほくろ) 院長ブログ
2020.10.10
久しぶりに健康スポーツ医学講習に参加しました。私の日本医師会認定健康スポーツ医の資格を維持するためにお勉強しなくてはなりません。今回は愛知県主催の講習です。テーマはラジオ体操のについてです。その動きには意味がある、というテーマで学びました。教わったことを備忘録的にまとめてみたいと思います。講師はNPO法人全国ラジオ体操連盟名誉会長青山先生。ありがとうございました。
いつでもどこでも誰でも手軽にできる体操として、日本で広く普及しているのはご承知の通り。健康増進を目的として、近年もシニア世代では特に関心が高いものです。では具体的にどのように健康増進にかかわっているのかを、今まで気にもしませんでしたが教わりました。かつてのデンマーク、スウェーデン、ドイツでは骨に関する疾病が国民病で、体操が大変盛んになったそうです。日本もその流れと同じように昭和26年にラジオ体操第1が制定されました。以来、国民の保健体操として普及していきました。ちなみに昭和27年にできた第2体操は第1体操より運動強度が強いという特徴があります。
体操や運動というと、一般的なストレッチなどを思い浮かべる人も多いと思います。ラジオ体操よりもしっかり筋を進展させるイメージがあり、その意味でいうと、ラジオ体操はストレッチではないので役に立たないものかと思っていました。しかし、ラジオ体操は、リズミカルに筋を伸縮させ、常に動いて、これは動的ストレッチの役割もあります。一般的なストレッチとは違いますが、どちらのストレッチも大切で有効なものです。
日常生活では可動させない筋はたくさんあり、そのために前傾姿勢の猫背となり、固まっていきます。代謝や柔軟性、血液循環、バランス感覚の低下を招きます。この固まった悪い癖を徐々に矯正していくことができます。
第1体操4番目では、腕を広げながら使いながら肩甲骨を引き寄せます。これにより胸郭を強く広げることができます。
第1体操5番目では、横方向に体を曲げるため、肋間を広げ脊柱を左右に動かすことができ、左右方向の固まり解除します。
第1体操6番目では、脊柱を前後に曲げ伸ばし、前後方向の固まりを解除します。
第1体操7番目では、さらに脊柱にねじれを加えること固まりを防ぎます。
このように4~7番目の動きは背骨の悪い癖や固まりを解除し、肩こりや腰痛の軽減につなげる目的があるのです。
ラジオ体操は有酸素運動ではありますが、これ自体は30kcal程度です。しかし、毎日行うことで、基礎代謝があります。基礎体温も上がっていくといいます。腕をよく使っているように思えますが、すべての動きで意外にも下肢の筋も踏ん張りながらしっかり使っているようです。いわゆるパワートレーニングではありませんが、ほぼすべての骨格筋を使うため、普段使わない筋を刺激し、筋量を維持から増加させることができるというのです。習慣にすると10%の基礎代謝アップが望めます。
講習では参加者全員でラジオ体操をやってみましたが、やはり一番効率の良い正しい動きや意識の仕方をもう少し学べると、上記のような本来のラジオ体操の効力をさらに発揮できるのだろうと感じています。思い出すと学校教育でも体育の先生が教えてくれたような記憶はあるんですが、、、。
2020.04.27
今日4/26の朝は大変さわやかな晴天でした。私は朝6時から岐阜市内をランニングしました。本来なら今日は「ぎふ清流ハーフマラソン高橋尚子杯2020」が行われる予定の日(もちろん中止ですよ)。コースの一部である長良川湖畔の河原町から鏡岩までを気持ちよく走ることができました。マラソン日和を感じながら、covid-19を恨みながら・・・。その途中、長良川温泉の旅館を何件か過ごしていきます。入り口には旅館休業のお知らせです。長良川温泉旅館協同組合は今般の事態を受け、特定のホテルに予約客を集客し、人件費や光熱費を抑えるとともに施設の全滅を避ける作戦に出たようです。全国初の試みとのこと。早朝のニュースでそれを知り、その現場を走ったので、地元の苦渋の決断とその努力を肌で感じることができたような気がしました。
「Education is what remains after one has forgotten everything he learned in school. The aim must be the training of independently acting and thinking individuals who see in the service of the community their highest life problem.
教育とは、学校で習ったすべてのことを忘れてしまった後に、自分のなかに残るものをいう。そして、その力を社会が直面する諸問題の解決に役立たせるべく、自ら考え行動できる人間をつくること、それが教育の目的といえよう。」
このアインシュタインの有名な名言が思い出されました。学校教育では知識の習得が主体となっています。この知識は使いこなしていかねば役に立ちません。しかし、個々の事柄にはその考え方やプロセスがあり成り立っているはずです。そこをよく学んで自分の経験として、知識を忘れてしまっても考え方や問題解決の方法を見いだせるようになる、これが教育の結果であるべきだと。私はこのように解釈しているのです。
また、紀元前に哲学者ヘラクレイトスは、
Much learning does not teach understanding.
と、まったく同じことを言っています。人類の進化と文明の発展はきっとこの精神が礎になっていること感じます。この長良川温泉旅館協同組合の取り組みが、吉と出ることを祈ってやみません。今般の事態の収束と、今後起こりうる社会情勢の大きな変化に、社会も私たち個人もその真価が試されることでしょう。
昨年の清流マラソンで千鳥橋からの長良川
岐阜公園や伊奈波神社、岐阜市の誇る都市と自然の調和の象徴ですが、気持ちよくランニングするも、ラジオ体操をされている高齢者の集団を見かけました。とても良い習慣でしょうが、いくらsocial distancingといっても帰りはワイワイとグループで帰る。日本は今ステイホーム週間。清流マラソンの中止を悔やみ、旅館の苦悩を引きずり走っていましたので、これが若干違和感に感じてしまいました。なぜ、今なのかと。家でできること思うからであり、大切な人を守る週間ではないのかと。個人的な意見ですよ。その考え方を知りたい。
人はひとりでは生きていけないからこそ、お互いが思いやること。これはあたりまえのことです。相手のことや社会のことを深く考えて想像して行動したいものです。学校で教わったことを忘れても、このことは、できないといけない!当院のスタッフにも常にこのことを伝えながら、より良いクリニックになるよう努力を重ねたいと改めて感じています。
株式会社メディカル・プリンシプル社さんが発行する雑誌のエッセイに山本義隆先生の名言が引用されており、受け売りですが、共感しているので私も書かせていただきたいです。
「専門のことであろうが、専門外のことであろうが、要するにものごとを自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため。たった、それだけのことです。そのために勉強するのです。」
これができたら社会も自分も調和して良い生き方になると信じています。知識を忘れても何かが残りますし、相手が残してくれるかもしれない。私のような凡人にはバランスが大事。この言葉は患者さんとの向き合い方にも通じており、バランスよく(精神的にも実際の医学も)診療が運ぶ、これからもその努力を惜しまずと、改めて感じています。
ランニング終盤、向かいから私も持っている昨年のQちゃんTシャツを着て走っている方が見え、きっと同じように今日を感じて走っているのかなと、想像しました。来年はクリニックのオリジナルTシャツで走りますよ!もう作ってしまっていますから!
別の日に瞑想のこみちから見た長良方面
カテゴリ:その他(学会・イベント) 院長ブログ
2020.03.19
当院では男女を問わず、毛髪再生治療を希望の方に、治療が可能です。ベネブ社の成長因子を使用した薬剤を、頭皮に細かな針穴をあけて浸透、もしくは注入します。繰り返し続けることで毛髪の増量が期待できるという治療です。
若干の痛みを伴う治療ですが、希望に応じて前頭神経ブロック麻酔をすることも可能です。
この度、4月末までの期間限定で、3回の治療を¥33,000(2週に1回程度)(1回の治療が¥11,000相当)でご案内させていただきます。また、6回ご契約で¥60,000(1回の治療が¥10,000相当)です。
この機に毛髪再生治療を取り組んでみてはいかがでしょうか。
カテゴリ:院長ブログ
2020.01.24
新たな治療法といっても、当院で新しく始めるということです。私は流行りの治療があってもしばらく世間の反応や学術的な追跡を静観しています。効果が望めてリスクの少ないものであることがある程度わかってから取り入れています。
当院では、PRX-T33とPQageの2種類のピーリング剤を使用しています。詳細は近日中にHPにアップする予定ですが、他院のHPは大変詳しく解説してありますね。痛みは少しヒリヒリしてくる程度で、その場だけです。ダウンタイムはほぼないですが、リスクとしては軽度の皮むけや赤みが挙げられます。治療費は1回¥15,000です。
ご存じの方も多いですが、剣山を高速バイブレーターで肌に刺しています。針の長さは0.2~3㎜で部位と効果の期待値とダウンタイムのバランスで長さを調節します。表面麻酔クリームを使用し、痛みは少ないです。リスクは赤みや毛嚢炎、皮膚感染症などが挙げられます。治療費は部位にもよりますが小範囲で1回¥20,000~です。全顔で¥40,000です。
ダーマペン4とマッサージピールPRXの組み合わせです。灼熱感・・・ありますが、痛みに弱い私でも十分耐えられます。赤みやフロスティング(皮むけ)は少しありますが、日常生活に大きく影響する程ではないように思います。リスクは上記と同様です。治療費は全顔で1回¥50,000です。
日本で普及し始めたころから使っていますが、当院ではようやくの導入です。ヒアルロン酸や微量のボトックス、ビタミン、アミノ酸を複数の注射針から機械で自動的に一定量を皮内注射します。こちらも麻酔クリームで痛みは少ないです。また、当院の治療器には痛みを軽減する工夫も凝らされています。料金は部分で1回¥20,000~です。全顔で1回50,000円~です。注入する薬剤により、価格は変わります。
いずれの治療も岐阜医療圏(岐阜市・大垣市・各務ヶ原市・瑞穂市・本巣市・羽島市など)で治療できる医療機関は数少ないです。しかし、雑誌やメディアに多く紹介されている治療で、お問い合わせも大変多くなっており、ご要望にお応えできるように準備してお待ちしております。特に、ベルベットスキンは人気が高いですが、個人的な印象ではマッサージピール(PQエイジよりPRXかな?PQエイジも成長因子添加で良いのですよ)が好きです。
カテゴリ:たるみ・しわ 美肌(小じわ・毛穴・にきび) 院長ブログ