院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2016.05.27
先日、第6回ぎふ清流ハーフマラソンの大会救護活動に参加してまいりました。
私の健康スポーツ医活動の一つにしています。詳細はこちらスタッフブログをご覧ください。
さて、マラソンをはじめ、スポーツでの突然の病気、ときどき心肺停止など、最近はサッカーなどでもニュースになっていました。
2003年に日本臨床スポーツ医学会からのデータです。
●10代~30代までは、フィニッシュ直後に発生する。
●40代~70代はレース後半からフィニッシュ直前に発生する。
このような偏りがあるそうです。私の勝手な推測ですが、中年以降ですと、冠動脈硬化や弁膜症などから、心筋虚血が進行したり、急性左心不全となり心室細動に至るものと思います。若年者ですと、自律神経要因による心筋irritabilityの増加などが、フィニッシュ後に心室細動を誘発するのかと思います。いづれも基礎疾患の内科的メディカルチェックで予防しなければなりません。
2005年のデータですが、肥大型心筋症という病気が25%です。心臓振盪といって衝撃などで不整脈を起こすものが20%、そのほか冠動脈奇形やマルファン症候群、WPW症候群など続きます。熱中症は1.6%、脳出血は0.8%だそうです。
血液検査、尿検査、胸部エックス線、心電図が基本です。異常があれば追加検査ですが、特に心臓系統は不整脈はホルター心電図という24時間心電図、左室肥大が認められたら心臓超音波、またST-T変化という心電図異常なら、運動負荷心電図を行うことになります。どの検査も非侵襲的なもので安心してうけられます。また、人間ドックでは必ず施行される健診項目です。市民マラソンは必ずメディカルチェックを行って参加しましょう。