プロペシア(フィナステリド)の内服が、AGA(男性型脱毛症)治療の主役になっています。実際、診断がつくと、治療の第一選択に挙がることがほとんどです。ただし、自費ですので、月に7000円から10000円程、費用がかかります。
また、植毛を行った場合でも、植毛すれば手放しで終わりかというと、ベースにプロペシアの内服は継続していただくようにしています。
さて、プロペシアを飲み始めて数年程、調子は良いという方、このまま、いつまで飲むのか、考えたこともあると思います。
❙服用を中止すると、1年ほどかけながら、本来の毛髪の状態になっていくと言われています。実際、服用を中止して、このように脱毛を進行させてしまった場合ですが、やはり再度、プロペシアを内服することになることがあります。しかし、服用を中止した時と比べて、復活の度合いは弱くなることが多い印象です。
❙副作用が生じた場合は内服を中止せざるを得ないです。性欲減退の報告もありますが、経験上、それほど多いとは思いません。また男性不妊になるようなイメージがあるという人がいますが、それはありません。それより、肝機能障害が生じたら、生命活動に支障が出ますので、休薬したほうが良いと思います。定期的な血液検査を行いつつ、内服されたほうが良いと思います。
❙長年服用していたら、薬の効きが悪くなってきたので止めるか。?多くの報告を拝見しますと、発売以来、10年から15年内服している患者さんのデータも出てきています。薬が効かなくなって、急激にAGAが進むようなケースはあまり聞きません。しかし、AGAでない人でも、年齢が進めば毛髪量は徐々に減少するのが生理現象ですから、内服中で調子が良いといっても、徐々に毛髪量は減少していくのです。ですから、中止すれば、さらに脱毛の進行が加速されると考えられます。
特に問題がない限り飲み続ける方が多いと思います。脱毛が一気に進行してもいいわ!って思う時が来るか、病気でしかたなく中止するか、経済的に厳しくなったときか、そんなところが止め時なのでしょうか・・・。