院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2014.08.12
耳の下、エラと呼ばれる部分が張り出している方は、顔の輪郭が、四角やホームベース型に強調されます。
この、エラの原因は2つあり、一つは下あごの骨(下顎骨)の角が張り出している、骨が原因のものです。この治療には、骨を削るしかありません。エラ削りと呼ばれる手術をいたします。後日詳述します。
もう一つの原因は筋肉が発達して、筋肉が張り出して見えるというものです。この筋肉は咬筋という、咬むために収縮する機能を持つ筋肉です。
ぐっと噛みしめてみてください。耳の下を触ると、固いしこりになって触れる咬筋の収縮がわかります。
骨が張り出しておらず、この咬筋が張り出しているだけのタイプでしたら、このエラ張りは、咬筋ボトックスを施術します。エラボトってやつです。
ちなみに、もし、骨も削らなくてはいけないけど、筋肉も発達しすぎている場合は、エラ削りの手術の時に、咬筋も一緒に一部切除して、ボリュームを減らさせていただきます。
ボトックスは、注射薬で、筋肉の働きを4か月程度麻痺させる作用があります。
注射後、2~3週でエラ張りが少しずつ小さくなっていくのがわかり、2~3か月で効果が完成します。その後、ボトックスの効果が切れますが、元の張り具合に戻るには半年~1年はかかると思います。
ところで、咬む筋肉を麻痺させても大丈夫?と思う方も多いと思います。答えは大丈夫。
咬む筋肉は、咬筋のほかに、側頭筋、内側・外側翼突筋があり、これらが代償します。少しだるさを感じる方もみえますが、すぐに代償されます。
エラボトックスの効果はとっても良く効くと思います。小顔効果もはっきりします。また四角い印象の顔が、楕円から逆三角に近くなり、愛嬌のあるお顔が美人系のお顔立ちになると思います。
これが、若くて肌にもハリのある方には、とっても喜ばれます。
しかし、中年以降の方になってくると、そうでもなくなってきます。
良く効きすぎたのか、みんなから痩せたね~、とか、こけたね~と言われるようになった、という方の割合が若干増えてくるように思います。
確かに、たるみが気になるお年頃になってきますと、特に細い方は、バッカルファットと呼ばれるほっぺのふくらみを保っていた脂肪のかたまりが、下垂していきます。すると、頬骨の境がわかるようになり、ほっぺたがこけた感じになります。
さらにエラボトックスを効かせると、頬から耳の前まで、すっきりしすぎてしまいます。咬筋は頬骨に付着しているのですから、痩せればさらに頬骨との境もはっきりしてしまいます。
こういった経験をされると、施術に少し抵抗があるかもしれませんが、初回と違って、部位と量を考えて2回目の注射をします。
注射部位には注意して、なるべく下の方を中心にと思っています。また、ボトックスの広がりを考えた濃度に調整します。しかし、噛みしめて一番固く盛り上がるところに、結構しっかり量を注入しなければならないので、やはり全体に痩せてしまうのは多少仕方がないのかとも思います。
少し御顔がお痩せの方、でも、エラは髪の毛で隠して輪郭をカムフラージュしている方、こういったこけた印象や痩せすぎた印象が強く出ないように工夫してみますので、いつでもご相談ください。