院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2014.09.06
ショートスレッドリフトと呼ばれる、施術があります。数年ほど前から、韓国で大変人気になった施術メニューです。適応はたるみや肌のハリということになっています。私は経験ないのですが、バストやヒップのたるみにも施術しているクリニックもありますが、主には顔や首です。
呼び名はショッピング感覚?だとか、ショッピングの帰りに・・・、などの理由で付いたようです。ショッピングリフトと同様にリードファインリフトともよばれます。
長さ2~4㎝(折り返して)で髪の毛ほどの生体吸収糸を皮膚・皮下に何十本と挿入するという施術です。細い注射針に糸がセットされており、この針を突き刺して抜くだけで、糸だけが体内に残るようになっています。気になるフェースラインや、法令線などを中心に片側で20~50本ぐらいが平均的な本数と思います。
このように、ただ皮膚の下に糸を残すだけです。吸収されて無くなるのに10か月程度かかり、その間、皮膚、皮下に異物反応を起こさせ、その時に集まってきた細胞が、コラーゲンを増生させるよう、指令を出します。つまり、皮膚、皮下にコラーゲンを増やし、皮膚をタイトニングさせるということです。
したがって、何かにひっかけて吊り上げるわけではありません。(浮遊型、フローティングタイプと呼びます)
糸は交差するように挿入し、挿入も皮膚を引き上げた状態で行うので、直後には組織が支えられている感じがあるという先生もおられます。
また、リフトという名前がついているので、引上げ効果を期待しがちですが、そこまでの効果を感じられる方は少ないと思います。あくまで引き締め効果、肌質の改善です。
実際はフェースラインがすっきりした、小顔になった、頬の高まりがはっきりした、などと効果があります。
安全性について思うことなのですが、基本的に皮下までの侵襲ですから、顔面の機能的・整容的な後遺症は考えにくいと思います。したがって、安全性は高い施術ですと、患者さんに伝えています。
もちろん、皮下出血や腫れ、施術中の痛みなどは高率に起こりますが、これらは原則的には必ず治ります。
説明しておかないとトラブルになるようなリスクに関しては以下に挙げられます。
a)感染・・・
刺し口がニキビのように赤くなり、これが通常のニキビと違って2~3週しても変化しない、もしくは悪化する、などの症状です。
早めに受診していただければ、そのニキビ様の炎症の下に糸が見えていることが多いので、除去するだけで治っていきます。
しかし、悪化すると良くありません。皮膚の浅くに糸が入っていますので、糸に沿って赤味が広がっていきます。一部の皮膚が感染により自潰して、潰瘍になると、瘢痕(きずあと)がのこり、また、炎症後色素沈着というシミが、数か月残存することになります。
b)異常感覚・・・
これは一時的ですが、2か月近く続く方がみえます。ちくちく刺されている感覚が、残っていると言われます。
c)刺し口の盛り上がり・・・
これも一時的ですが、2~3か月続く方がみえます。特に笑ったりして表情を作ると、うっすら盛り上がってプクプクと刺し口がわかります。おそらく、中の糸が皮膚を押して盛り上がっていみえるのだと思います。
安全な施術と思うのですが、その分効果はマイルドですから、過度な期待は良くないです。安全といっても、感染に関しては、まれですがあり得ます。そしてさらに稀ですが、跡が残るリスクもあり得るので、よく考えてから施術を受けていただきたいです。
カテゴリ:スレッドリフト・フェイスリフト たるみ・しわ
2014.08.29
しわといっても、小じわ、大きな深いしわ、表情でできるしわ、縮緬じわ、などいろいろあるのですが、部位としわの種類によって提供する治療法は違います。
下記URLに目元のしわについて、その種類を示しました。
目元のしわ、種類と治療
今回は大変人気のある、目元へのヒアルロン酸注入で安全に何ができるか、考えてみました。
ヒアルロン酸注入によるしわ治療の適応は基本的に大きなしわ、凹みなどを直接皮下から持ち上げるのが目的です。ですからもっともよい適応は、鼻頬溝とよばれる、目頭から頬にかけての凹みです。
・ちょうど眼球の治まっている骨の下縁に沿ってできています。
・そしてその上には眼袋が出てきています
・眼袋によりさらに溝が深く見え
・段差が大きく
・クマがひどく見える
といったこと起こっています。
さらに、頬の脂肪体が下垂してきているので、頬の上部(下まぶたとの境ぐらい)は平坦になって、何とも元気のない、老けた印象を出すことになります。
この凹みはヒアルロン酸を注入することで、ふっくら持ち上げることができます。
・溝が浅くなる
・眼袋が目立ちにくくなる
・クマが改善して見える
また、頬の上部がハリがでて、若々しい目元に改善できます。
この注入で気を付けることは、いくつかあるのですが、たまに見かけるトラブルに、
「逆にクマがひどくなった。黒っぽくなった」
というものがあります。原因はヒアルロン酸の注入層が浅く、皮膚から透けてヒアルロン酸が青っぽく見える状態と考えます。(チンダル現象という方もいます)
また、浅く注入すると、眼袋が下に膨らんだように見え、「眼袋大きくなって余計老けた」ということもあります。
こうならないようにするには、注入はしっかりと深い層にヒアルロン酸を置いてくること以外にありません。通常は骨の上に注入するぐらいの深さで深くから盛り上げさせるように注入します。
さて、以上のことからわかるのですが、下まぶたの小じわや折りたたまれた皮膚のたるみ、縮緬じわなどは、ヒアルロン酸では治療が困難ということです。
よく「小じわを平らにしてほしい」という方がみえますが、小じわをなだらかにしようとするにはきわめて浅い深さにヒアルロン酸を注入することになります。皮膚の薄い下まぶたでは、青く透けて見えるリスクが高く、とても勧められないということです。
では、この小じわをヒアルロン酸を使って治療できないかというと、最近は水光注射という施術があります。
微量のヒアルロン酸(マイクロリットル単位)で非常に細かく機械で皮膚内に注入する方法です。
これはヒアルロン酸でしわを持ち上げるのではなく、微量に含まれたヒアルロン酸により、肌にハリを出すのが目的です。この2年ぐらいで徐々に普及を感じる治療法です。
水光注射はヒアルロン酸以外にも、いろいろな薬剤を微量注入できるので、応用があります。後日詳述します。
2014.08.22
人気の埋没法。
毎朝アイプチするようになってもう10年なんて方や、アイプチは一度すると、絶対やめられない!っていう若い女子は多いと思います。思い切って埋没法をやりたいとご相談に来られる理由になっています。
しかし、アイプチやアイテープでかぶれたり、皮膚炎で真っ赤なんてことありませんか。
接触性皮膚炎ですから、大丈夫な人は大丈夫だし、ダメな人はいつもダメなんだろうと思いますが、かぶれても我慢してアイプチするなんて、絶対やめてほしいです。
そして、かぶれた状態で埋没法を受けたいと来られることもよくあります。できますか?
答えは、お勧めはしません。以下のいくつかのリスクが挙げられると思います。
かぶれて皮膚炎を繰り返している状態ですと、まぶた自体、割とむくんでしまっていることが多いです。むくんだ状態で希望の二重をシュミレーションして手術したとしても、むくみが引くとラインが狭く感じることになってしまいます。
むくんだ状態でのデザインは正確性に欠けるということです。
炎症が起こっていると、その部位の血流が多くなっています。メスを入れたり、針を刺すと、勢いよく血が出ることもあります。内出血のリスクは高くなります。
炎症が起こっていると、正常な状態より傷の治癒が遅れることがあります。また、その部の免疫機能が悪く、埋没した糸にばい菌が感染してしまう可能性出てきます。一度糸が感染すると、手術のやり直しということも、よくあることです。
私たちはやはりかぶれている状況では1週間前後待って、治ってから手術が良いと勧めます。
しかし、長年、皮膚炎が続いた皮膚のむくみの引きは悪いことが多く、できるだけ長く待ってからが良い時もあります。しかし、あまり長く待ってもらうと、そのうち今日はどうしてもアイプチしなきゃいけないようなイベントに遭遇し、そこでまた皮膚炎を再開させてしまい、もうどうしょうもない状況になりますね。これ、ほんとよくあります。
つらいでしょうが、埋没さえしてしまえば、毎朝のアイプチと皮膚炎から解放されるのですから、ちょっと我慢をお願いいたします。
カテゴリ:重瞼術(二重まぶた)
2014.08.22
ホントです。
重度の糖尿病、長期の糖尿病でリスクが高くなります。もちろん、糖尿病以外の病気でも足が腐る病気があります。
医学的に「壊疽」とよびます、「糖尿病性壊疽」です。腐るというのは、細胞、組織、器官として、死んでしまいった状況を言いますが、必ずしもそこに雑菌がついて腐敗していなくても、部分的に死んでしまえば壊疽です。
さらに厳密に言いますと、「壊疽」は足や手の指が死んでしまったもの言います。それ以外の部位が死んでしまったのは「壊死」と呼びます。
糖尿病の方は、血管が狭くなり、心筋梗塞や脳梗塞を起こすリスクが高くなります。狭くなる血管は心臓や脳だけではありません。足の血管も狭くなります。足への血流が滞ると、細胞が生きていけません。この状況をPAD末梢動脈疾患と呼び、痛みと、治らないキズができ始めます。この状況をCLI重症下肢虚血と呼びます。
そしてついにはキズが黒く変色し、かりかりのミイラ状態になっていきます。
前述と別の理由で足が腐ることがあります。こちらのパターンはほんとに腐って大変な悪臭を放つことがあります。
血管が傷んで血流が悪ければ、その周囲の神経も調子を崩します。これを糖尿病性神経障害と呼びます。すると、足の場合、足の感覚が鈍くなります。また、血管の太さの調節をする自律神経もダメージを受け、前述とは逆に無駄に血液の流れが良くなりすぎたりします。(A-Vシャント)さらに、糖尿病の方は、免疫力が低下しており、ばい菌感染に弱い体です。(易感染性)
そこで、もし靴の中に石ころが入っていたり、机の角で足指をぶつけたりしたとしても、痛みに鈍いので傷ができても放置してしまいます。そこにばい菌感染をすると、栄養となる血液もたくさん供給されているため、一気に感染が広がり、ばい菌に負けて足が腐り始めます。
さらにひどくなると、敗血症といって全身にばい菌が感染して、重篤な状況になります。
血液の流れが制御できない足では、骨の細胞に栄養が行き過ぎて骨の形が変形します。変形する形はいろいろありますが、多くはハンマートゥやシャルコーフットという変形をします。すると、歩けばある一か所に体重の負担がかかります。するとタコができ始め、魚の目になります。タコって、固いです、この固いものを踏み続けると、そこに穴が開いてきます。つまり治りにくいキズができて、感染してしまうのです。
予防が大切です。治療と予防について、また後日詳述しようと思います。
このような糖尿病性壊疽も、形成外科の日常診療で頻度の高い疾患です。そして、内科なくして
この疾患を治療することは不可能です。
カテゴリ:治りにくいキズ-足壊疽
2014.08.22
漏斗胸という疾患は、形成外科診療の中でも時々遭遇する体幹部先天異常です。
幼児期には胸の中央(みぞおちのあたり)が漏斗状にへこんでいることに気づきます。
成長とともに凹みが右側に偏移してくることもあります。(左右非対称漏斗胸)
肺活量が標準より少ないとか、心電図で異常がみられることもありますが、整容面以外は無症状のことが多いです。
原因は肋軟骨の形成異常です。
治療は、手術以外の方法と、手術による治療があります。手術以外の治療は、ごく軽度の時や、手術を受けたくない方に適応されますが、なかなか大変です。へこんだ胸に特殊な器具を付けて、皮膚ごと肋軟骨部を密閉吸引する治療です。バキュームベルとか、いくつか商品が出ております。
●ラヴィッチ法
今回は手術についてのお話です。以前よりへこんだ胸を切って開けて、肋軟骨を形成して凹みを治すというラヴィッチ法と呼ばれる手術があります。長時間の手術で体に負担があることと、きずあとがガッツリ残る(それほど目立たなくはなってくるのですが、胸の中央部に肋軟骨に沿って山型の瘢痕がわかります)のが、大きな問題点でした。
●ナスの手術
この10年ぐらいでナス法という手術が普及しました。胸の脇に小さなきずを開けて、そこから心臓の前(へこんでいる肋軟骨・胸骨の下)にステンレス製もしくはチタン製の鉄筋のようなプレートを挿入して矯正した状態を保つようにします。もちろん全身麻酔です。また、子供の手術であり、成人(思春期以降)の適応については議論があります。
この手術を始めたのは9年前ですが、わずか1時間程度で終わり、きずあとも小さく、きれいな胸郭形態になるので、大変感動したのを覚えています。それ以来、全国でナス法手術が好きな先生の集まる研究会に参加したり、著名な先生の手術を見学したりして、毎年夏休みになると、何人か患者さんの手術をしていました。(勤務医時代)
さて、素晴らしい手術であるナス法なのですが、実際の現場で難しいなあと感じることも話します。
●矯正のプレートは、2~3年で抜去するため、2回手術が必要です。
その間、胸部にプレートが入ったままです。
皮膚の下に金属があるので、ぶつけたりして切ってしまうと露出や感染の恐れがあります。装具で保護することもしています。
飛行機に乗る時にはセキュリティーチェックで証明書を見せなければなりません。
万が一、心肺停止したら、圧迫式心臓マッサージができません。最寄りの医療機関にわかるよう、証明書は携行してもらうのですが、じゃあ、万が一があったからといって一瞬で抜くことはできません。開胸心マッサージしか、手がありません。
このプレッシャーについて、患者さんはあまり何も言われませんが、心肺蘇生が仕事の我々にしてみるととっても怖い状況です。
●1回目の手術、プレート挿入。痛みと運動制限があります。
術後は、矯正プレートでへこんだ胸を持ち上げています。支えにしているのは固い肋骨ですから、ここがとても痛いです。麻酔科と連携して、痛みのコントロールに取り組むこともありますが、1週間程度でだいぶ動けるようになります。どのように痛みのコントロールをするか、術前に主治医としっかり話した方が良いと思います。
運動制限も3か月から半年は注意です。挿入したプレートの周りが固まるのに半年ぐらいかかりますが、それまでにバーがずれたり、移動されてはいけません。特に体をねじるようなマット運動などは長期に制限します。走ったりするのは比較的早くから認めています。
●2回目の手術、プレート抜去。大変なときもあり。
患者さんにしてみると、抜く手術はそれほど痛みもありませんし、回復も早いですからすぐ退院になります。しかし、我々術者は、時々大変な時があります。それは肋骨が成長しているので、プレートが食い込んでいることがあるからです。
感じるのは特に斜めにプレートを入れた時の下側になってる固定具にかぶさるように骨化していることがあります。手動で骨をかじり取ったり、電動ドリルで削ったりして外さないとびくとも動かないので、小さな傷でがんばると、思ったより時間がかかってしまったなんてことになります。
>最近はコンピュータ技術が進んでいます。この手術も力学的にどの位置にプレートをどれだけ入れるかなど、解析したり、結果を予想したりするようになってきました。左右非対称や、低形成を伴っている場合などはそのデザインが難しいと思います。この手術がますます精密な手術で、安全に行われるよう、期待したいと思います。
カテゴリ:先天異常-体幹部
2014.08.19
埋没法という、切らない二重まぶたの手術があります。しかし、この方法の最大の欠点は、作成した二重のラインはいつかは消失、もしくは浅溝化といって浅くなっていってしまします。
そこで、切開法といって、切る二重手術を選択される方も多くおられます。全切開法は二重の幅も自由度が高く、ほとんど消失はありません。(しかし、じょうきょうによっては浅くなっていく方もみえるようです)逆に言うと、修正も困難になりますから、初回手術で良い結果を出すよう、慎重に行うべき手術とも思っています。
切る、というからにはどんな感じできずあとが残るか、ご質問されることがあります。
そもそも手術できずあとが残らない方法など、ありません。いかに目立ちにくくするかが、形成外科医、美容外科医の得意とするところです。
切開法のきずあとは二重の折り込まれるラインになりますので、眼を開けているときは全くわかりません。しかし、伏目や眼を閉じた時はきずの部分が見えるようになります。
まぶたはその部位の特性上、きずあとはかなりきれいに治り、目立ちにくいといえます。しかし、術後数か月は赤味が残っていて、わかりやすい状態です。半年以上たつと、うっすらと線上の跡がなんとなくわかる程度です。
問題になるのは、眼を閉じた時に、きずあとのラインが窪んだラインになっている時です。これもある程度仕方がないこともございます。普通、二重の人は目を閉じた時、まぶたは全体にフラットですが、眼を開けた時だけ二重のくびれが折り込まれるようになっています。しかし、切開法の術後に、目を閉じても二重になっているような凹みがあると、不自然な印象、手術で作った印象になりかねません。
また、二重のラインよりもまつ毛よりの皮膚が、薄く、固く、しなやかな皮膚の印象がなくなってしまうことがあります。これも、手術でいじったという印象を与えかねません。
きずあと自体は消すことはできませんが、眼を閉じた時には窪んでいないようにする、そしてまつ毛寄りの皮膚の印象を柔らかいままにするには・・・
手術で糸をひっかける組織を工夫します。
教科書的には二重のラインを癖付ける(癒着させて固定する)のに、瞼板というまぶたの形を支える固い線維性組織に縫いつけることになっています。この方法は、深く、しっかりした、二重のラインが作られます。しかし、瞼板はまぶたの奥の方の組織で、そこに固定すると、やはり窪みが目立ち、まつ毛寄りの皮膚もぴったりと癒着する印象が強いです。
そこで、瞼板に固定するのではなく、眼を開ける筋肉(挙筋)からつながる腱膜に縫い付ける方法があります。この方法だと、眼を閉じた時はきずあとが窪むことはありませんし、まつ毛寄りの皮膚も自然な印象を保ちます。瞼板に固定するよりは少し食い込みは遊びがあり弱いかもしれません。
術者により、どちらの方法が良いか、考え方はいまだ議論されていることですが、こういった専門的で細かいことでも必要ならインフォームドコンセントの項目の一つに入れています。
カテゴリ:重瞼術(二重まぶた)
2014.08.16
二重まぶたで人気の施術、埋没法。
もともと一重まぶたの方は、アイプチ、メザイク、アイテープ、つけまつ毛とアイメークで大きく見せようと工夫されているようです。まつ毛エクステも例外ではありません。
埋没法を行う日に、まつ毛エクステがなされたまま来られる方もお見えです。
「まつエクしていても大丈夫ですか。」
答えは「手術は可能ですが、まつエクは少なからず取れるかもしれません。まつ毛を多少引っ張る操作があるからです。」
埋没法ではまぶたを翻転(裏返し)して針と糸を通します。この、翻転するときに、まつ毛を軽くつまんで持ち上げてひっくりかえします。(よく眼科の診察でも裏向きにされます)
まつ毛をつまむときに、どうしてもエクステを引っ張ってしまいますので、何週間かしているものはボロボロと取れ落ちます。
なるべく取れないように、まつ毛を持ち上げずに、まぶたの縁で持ち上げるように努力しています。しかし、人によってはまぶたの縁にコシがなくて、どうしてもまつ毛で持ち上げざるを得ない場合があり、エクステは取れがちです。
また、もともと短いまつ毛の方がエクステされて、さらにコシの弱いまぶただと、エクステを引っ張るようなことになりかねません。すると、エクステもろとも元のまつ毛も抜けてしまうこともあります。もともとまつ毛が短くて細い方は弱く抜けやすい印象です。
これはエクステの技術もあるのかもしれませんが、太くて長いまつ毛にしっかりエクステがついていると全然取れずに手術可能な時もあります。こういった太くて長いまつ毛の方はまぶたのコシがしっかりしていて、まつ毛に力をかけず、まぶたの縁をつかみやすいこともあります。
なるべく、エクステは残してください、とおっしゃるのでしたら、エクステは埋没法が終わってから行ってほしいと思います。
しかし、どうしてもでしたら、まぶたを翻転するときに、アドラー攝子などのピンセットを使えば、まつ毛に負担をかけることはありません。しかし、愛護的にでも、まぶたをピンセットでつまむことは、麻酔なしでやられたら痛いです。やはり、用手的(道具を使わず)に翻転したほうが、より愛護的なのです。術後の腫れ具合や、眼の異物感の原因になりかねません。
カテゴリ:重瞼術(二重まぶた)
2014.08.12
耳の下、エラと呼ばれる部分が張り出している方は、顔の輪郭が、四角やホームベース型に強調されます。
この、エラの原因は2つあり、一つは下あごの骨(下顎骨)の角が張り出している、骨が原因のものです。この治療には、骨を削るしかありません。エラ削りと呼ばれる手術をいたします。後日詳述します。
もう一つの原因は筋肉が発達して、筋肉が張り出して見えるというものです。この筋肉は咬筋という、咬むために収縮する機能を持つ筋肉です。
ぐっと噛みしめてみてください。耳の下を触ると、固いしこりになって触れる咬筋の収縮がわかります。
骨が張り出しておらず、この咬筋が張り出しているだけのタイプでしたら、このエラ張りは、咬筋ボトックスを施術します。エラボトってやつです。
ちなみに、もし、骨も削らなくてはいけないけど、筋肉も発達しすぎている場合は、エラ削りの手術の時に、咬筋も一緒に一部切除して、ボリュームを減らさせていただきます。
ボトックスは、注射薬で、筋肉の働きを4か月程度麻痺させる作用があります。
注射後、2~3週でエラ張りが少しずつ小さくなっていくのがわかり、2~3か月で効果が完成します。その後、ボトックスの効果が切れますが、元の張り具合に戻るには半年~1年はかかると思います。
ところで、咬む筋肉を麻痺させても大丈夫?と思う方も多いと思います。答えは大丈夫。
咬む筋肉は、咬筋のほかに、側頭筋、内側・外側翼突筋があり、これらが代償します。少しだるさを感じる方もみえますが、すぐに代償されます。
エラボトックスの効果はとっても良く効くと思います。小顔効果もはっきりします。また四角い印象の顔が、楕円から逆三角に近くなり、愛嬌のあるお顔が美人系のお顔立ちになると思います。
これが、若くて肌にもハリのある方には、とっても喜ばれます。
しかし、中年以降の方になってくると、そうでもなくなってきます。
良く効きすぎたのか、みんなから痩せたね~、とか、こけたね~と言われるようになった、という方の割合が若干増えてくるように思います。
確かに、たるみが気になるお年頃になってきますと、特に細い方は、バッカルファットと呼ばれるほっぺのふくらみを保っていた脂肪のかたまりが、下垂していきます。すると、頬骨の境がわかるようになり、ほっぺたがこけた感じになります。
さらにエラボトックスを効かせると、頬から耳の前まで、すっきりしすぎてしまいます。咬筋は頬骨に付着しているのですから、痩せればさらに頬骨との境もはっきりしてしまいます。
こういった経験をされると、施術に少し抵抗があるかもしれませんが、初回と違って、部位と量を考えて2回目の注射をします。
注射部位には注意して、なるべく下の方を中心にと思っています。また、ボトックスの広がりを考えた濃度に調整します。しかし、噛みしめて一番固く盛り上がるところに、結構しっかり量を注入しなければならないので、やはり全体に痩せてしまうのは多少仕方がないのかとも思います。
少し御顔がお痩せの方、でも、エラは髪の毛で隠して輪郭をカムフラージュしている方、こういったこけた印象や痩せすぎた印象が強く出ないように工夫してみますので、いつでもご相談ください。
2014.08.10
形成外科で日常的に治療している先天異常に、臍突出症があります。
おへそが飛び出て一般に”でべそ”と言われます。
おへそはもともと臍帯の付着部位ですから、それが脱落したあと、瘢痕(きずあと)となったのがおへそであります。
この瘢痕が盛り上がっているのみの場合と、この瘢痕の下の壁(腹壁)が弱く、腸が押し出してくるでべそ、臍ヘルニアと、2通りのパターンがあります。
臍ヘルニアのお子様をお持ちのママはちょくちょくお見かけします。私の外来にかかってくれている方は、生後まもなく、小児科からご紹介され、圧迫療法を開始します。しかし、小児科で圧迫療法についてお話は聞いたものの、それっきりっていうパターンも結構多いように見受けられます。
そういうママが、うちの子は2歳ですが、今後どうしたらいいんですか、と質問されます。
臍ヘルニアの場合は生後すぐに圧迫療法といって、コインを貼り付けて圧迫しておくよう、指導して、経過を待つことをします。さすがにコインでは何の工夫もないので、最近は高性能なスポンジと高性能なテープや粘着フィルムを使用します。ヘルニアの大きさによりますが、2歳までにかなり高率に治癒すると言われています。しかし、2歳を過ぎると、自然治癒の可能性が低くなってきます。
ちなみにヘルニアのない臍突出は圧迫しても治りません。
では、2歳を超えたらいつ手術するか。放置してもほぼ問題ないので、見た目が気にならなければそのままにしても良いと思います。嵌頓ヘルニアといって、腸が押し出されたまま引っかかってしまうとまずいのですが、この頻度は少ないとされています。
★2歳までは圧迫や経過観察で待ちます。
★2歳を過ぎたら臍形成術の手術をします。
★しかし、整容的観点から手術を決めればよいと思います。
この判断が難しいときがあります。
たとえば、就園するとプールなどで他のお子様の目に触れるのが心配っていうのも理由です。
しかし、2歳の手術は全身麻酔です。そこまで今やるべきか、と思う方もいます。高学年以上になると、局所麻酔でも可能な手術です。
また、症状が軽い場合(臍としては、軽くは窪んでいるが、腹壁が弱く、ヘルニアとして軽度膨隆あり)など、迷います。
主治医との相談です。
ちなみに作る臍の形ですが、形成外科医は結構みんなこだわって作ってるんではないでしょうか。
(以下、形の分類名は雑誌形成外科56巻:11~17,2013を参考にしています。)
やはりどうせ作るなら縦べそですか。アーモンド型です。縦べそを作る方法も数多く発表されています。
縦長で上向きの臍は一番人気があります。たしかに、へそピアスの施術をやっていると、アーモンド型の方は、割と自慢げにおへそを出して見せてくれるのですが、わずかな臍突出が残っている方や、オーバル型と言って正面を向いている楕円のタイプはそれを隠したくてへそピアスを開けたいと言って来院される方が多いです。
アーモンド型は大人に多いタイプですが、思春期前ぐらいはオーバル型が多いのではないでしょうか。
さらに幼少になると、シャネル型(シャネルのマークに似ているので)と言って臍の上縁と下縁に土手があるタイプや、ベル型といって、土手が下縁のみで上向きの若干横長?の臍が幼児には多いのではないでしょうか。
私は2歳の手術ではわりとベル型を作ってきました。やはり、周りのお子様の形に合わせてということと、手術方法が浸透している方法であること、簡便で上手くいくと作った臍に見えません。またこの方法は(鬼塚法など)臍の周りの皮膚は一切傷つけません。
しかし、臍の周りに傷痕が残る方法でも、縦型にこだわる先生もみえます。
これも主治医と相談ですね。ただ、その先生の一番慣れた方法になることが多いのかと思います。
カテゴリ:先天異常-体幹部
2014.08.10
カテゴリ:スキンケア・エステ・コスメ