院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2015.07.03
本稿はたるみを引き上げる治療についてです。ヒアルロン酸注入やボトックス注射、脂肪注入などをコンビネーションで行うことも効果的です。今回は主に、糸で引き上げるリフトアップ手術の中でも切らないものを2つご紹介します。
顔のたるみといっても、各部位によって、治療法が存在します。
・おでこや眉毛→前額リフト
・上まぶた→ブローリフト、上眼瞼リフト、上眼瞼除皺術、眼瞼下垂手術
・目元→下眼瞼形成術、下眼瞼脱脂術、こめかみリフト
・頬→ミッドフェイスリフト、フェイスリフト
・鼻下→上口唇短縮術
・フェイスラインや首→フェイスリフト、ネックリフト
上記は切る手術です。当院が力を入れている機器を使用したリフトアップはどの部位でも対応できます。
手術はとても効果的ですが、術後の腫れや痛みなどのダウンタイムが問題となりますし、傷痕も残ります。機器を使用する方法ではそういった問題はありませんが、よく言うと自然なリフトアップ、悪く言うと効果が物足りないということになります。さて、この両者の中間的な治療法として、糸によるリフトアップが挙げられます。なかでも、コグと呼ばれるトゲのついた糸を皮膚の中に埋め込み、裏側からたるんだ皮膚を引き上げたり引き締めたりします。適応部位はまぶた、鼻下以外にあると考えておいてください。
特にフェイスラインを引き上げるのに効果的なのがミントリフトです。針だけで糸を皮膚のなかに埋め込み、側頭部(髪の毛の中)の深側頭筋膜に引っかかるように糸を通し、皮膚と皮下組織を引き上げた状態で保ちます。局所麻酔で可能です。
・切らずに確実に効果的にフェイスラインをシャープにできます。
・糸は吸収糸ですから長期的に異物を体内に残しません。
・短期的に異物反応による皮膚・皮下の再構築(コラーゲン増生など)され、肌のハリをupさせます。また、今後進行するたるみを予防します。
・頬には針穴ができます。数日でわからなくなります。
・術後1週間程度は皮膚に凹凸ができることがありますが、次第になじみます。
・引き上げた皮膚を支えている側頭部に術後1週間程度痛みがあります。
・効果は永久でなく、単独では1年から数年で物足りなくなります。
・持ち上がった皮膚は目尻の高さで溜まり頬の横が高く感じます。次第になじんでしまいますが、皮膚のたるみが多い方はしばらくの間バランスが悪く感じます。
フェースラインのみでなく、頬(中顔面や法令線)を引き上げたいという希望も多いです。ミントリフトでは主にフェースラインの改善で、頬部は効果的ではありません。そこで、スプリングアプトスやシルエットリフトという、同様に引っ掛かりのついた糸で引き上げるリフト法がありますが、この施術は側頭部を1センチほど小切開しなければなりません。そこで、最近切らずに効果的なリフト力のある糸として、コグリフトが注目されております。コグリフトは引っかかりが双方向についており、どこか一か所で支えるというよりも、糸を挿入した範囲の皮膚と皮膚で引き合いながら持ち上げるイメージです。こめかみから挿入して、法令線近くまで挿入します。片側5本程度入れると効果的と思います。
約10㎝のカニューラとなっています。内部にコグと呼ばれる引っ掛かりがついてた糸が仕込まれており、これを皮膚の中に差し込んで抜くと皮膚の下に糸だけが残存、留置されることになります。
肉眼でも糸にコグがついているのがわかります。こんな小さい引っ掛かりでも組織を引っ張ることができます。
ダーモスコープで拡大するとコグの形状がよくわかります。コグの向きは双方向となっており、組織と組織を引き寄せあってリフトアップさせます。
・切らずに、自然な頬のリフトアップが可能です。痛みもほとんどありません。
・糸は吸収糸ですから長期的に異物を体内に残しません。
・短期的に異物反応による皮膚・皮下の再構築(コラーゲン増生など)され、肌のハリをupさせます。また、今後進行するたるみを予防します。
・どこかにひっかけて引っ張り上げる施術ではないので、過度な効果は期待しません。自然な持ち上がりであるとご理解ください。
上記の糸を両方同時に挿入することもよく行っています。それでも内出血が少なければダウンタイムは短く、直後に買い物などに行ってもわからないぐらいです。痛みが心配だが、少しでもたるみを軽減したい方はコグリフトをたくさん挿入するのが良いと思います。
カテゴリ:スレッドリフト・フェイスリフト たるみ・しわ 院長ブログ
2015.07.02
瞼の手術でも、後天性眼瞼下垂のように加齢による疾患は通常両側発症するものが多いです。両側眼瞼下垂は両側同時、もしくは少しだけ時期をずらして行うこともありますが、左右のバランスを整えるように手術します。術後手術結果で患者さんが不安に思うことは左右差が一番大きいと言われます。
生まれつきの先天性下垂や、ハードコンタクトレンズを長期に装着している方に起こりやすい腱膜性眼瞼下垂では、片側だけ下垂することが時々見られます。その他、けがによってできる外傷性、また脳内の疾患に伴うものでも起こることがありますので見極めが大切です。
片方のみ手術するときは、もう片方(健側)に合わせるということが、満足度に大きくつながります。
1.自然な眼の空き具合、努力開瞼時、など、まずは黒目の見え方がそろうこと。
2.二重の幅がそろうこと
3.眉毛の高さがそろうこと
これらがなるべく左右そろうようにコントロールします。
上記1に関して、これは腱膜の前転(矯正の具合)を調整したり、固定する位置を黒目に対して何処に留めるかなどを術中にも確認しながら行います。しかし、手術がひとたび始まれば、
・腫れ始めたり、内出血で開瞼抵抗が増える。
・眼輪筋(目を閉じる筋肉)が局所麻酔の影響で弱まり、開瞼抵抗が減る。
・挙筋(目を開ける筋肉)が局所麻酔の影響で弱まり、開瞼抵抗が増える。
上記により、予測が難しくなることもあります。局所麻酔の注入部位や量、愛護的な手術操作かつ、経験で判断せざるを得ません。
上記2に関しては、
・矯正した開瞼力がどれほどか(強く開ければ二重は狭くなる、弱めであれば二重は広くなる)
・二重を形成する高さ(まつ毛から何ミリで切開して二重ラインを形成するか)
・皮膚の切除量(切開した高さから何ミリの幅でたるんでいる皮膚を取るか、もしくは全くとらないか)
・開瞼が楽になると、上記3も関わりますが、おでこで眉毛を挙げて開瞼を助ける(前頭筋開瞼)が弱まり、高く上がっていた眉毛の位置がさがってきます。
これらのバランスで二重ラインの幅がきまります。
経験的にうまく調整するしかありません。
いつもこのパターンが悩ましいです。両側手術を勧めますが、左右差のある眼瞼下垂では、軽度の側は手術の必要がないと思い込んでいらっしゃる方がお見えです。この時、手術側を下垂のない状態にするか、それとも非手術側に合わせて軽度下垂状態でとどめておくか。せっかく手術するのに、下垂の状態で終わらせるのは術者として違和感があります。こういったときは、患者さんによく説明し、
1.非手術側に合わせて少し下垂が残りますが、将来的に再手術の可能性が残されてしまうとお話する。(しっかり矯正しても再発のこともありますし)
2.下垂は生じないようにしっかり矯正しておきますが、非手術側が軽度下垂なので、左右差が出ます。気になるようでしたら、非手術側も将来的に手術を考えましょう。
まぶたの手術は可動部位であり、コスメティックな部位であり、私は他の部位とは違う独特の緊張感があると思っています。
2015.05.26
当院では日本美容外科学会JSAPSの分科会であるMSCSメディカルスキンケアスペシャリスト講習会に毎回参加するようにしております。5月24日に東京都市センターホテルで開催されました。委員長先生がいつも大変興味深いお話をされるのでそれを日々の診療に生かせるように、記憶するようにしています。その中で、「美意識を高く持つには」というお話がありました。美意識を持つということは美容医療には大変重要なことと思っております。当院の患者様にも美意識を高く持っていただくようにカウンセリングの中で日常生活指導もしっかりさせていただいているつもりです。今回の内容を少しご紹介いたします。
ストレスをためることは体内の恒常性を乱します。ステロイドホルモンが過剰に産生され、免疫力低下を引き起こしたり、酸化ストレスといって活性酸素をはじめとするフリーラジカルが効率的に除去できず、エイジングを早めるように細胞を傷つけていきます。悩まないように生きることは簡単ではありませんが、こだわらなくてもいいことや、軽く、明るく、前向きに考えれば良かったという事がらは意外に多いものかと思います。なるようになるさ。大人は大耳。
自分の顔は自分で見るよりも人が見ている時間が圧倒的に長いことにお気づきでしょうか。自分の顔は人のためにあるのだと自覚していただきたいです。また鏡をみてウィークポイントの自覚を持ち、そのためにどうすべきか、常に考え、アンテナを張っておきたいものです。そうでなければ行動に出られません。逆に自分の良い点に自信を持つためにも鏡を確認したいものです。
自信を持つことは顔立ち、立ち居振る舞いを変えます。良い出会いが生まれます。人生が豊かになります。ずっと美しくいたい、充実した人生を送りたいと思うようになり、行動に変わります。
③ともつながると思います。美意識が高い人と話すには自分の美意識も高く持っておかなければいけません。そのために行動することができます。
紙に書く、SNSに書き込むでも良いと思いますが、自己の反省と、発散を兼ねて自分を出してしまうことはストレスを溜めないようになり、次にすべきことが分かるようになります。
できそうで全然できていないことばかりと反省しています。
カテゴリ:スキンケア・エステ・コスメ 院長ブログ
2015.05.25
見た目にわかる「できもの」には、幾つもの種類があります。とても多く見られるのは皮膚内にできる粉瘤です。小さいものはよく「脂肪の塊」と言われれますが、粉瘤の中身は粥状物ですから、脂肪の塊ではありません。
脂肪腫というできものがあります。これは皮膚の下や、筋肉の中にできる良性の腫瘍です。正常な脂肪細胞が、大きくなっておできになります。本当の脂肪の塊です。全身どこにでも出来うるものです。
ガングリオンや滑液包炎は関節部にできるもで、別項で紹介する予定に致します。
さて、脂肪腫ですが、CTや超音波検査などで診断がつきますが、触診でも十分わかります。以下に粉瘤と脂肪腫の違いをまとめました。
粉瘤は皮膚の浅いところにできやすいので、皮膚を透かして青っぽく見えたりしますが、脂肪腫は表皮や真皮には異常がないのでただ皮膚が盛り上がっているだけです。
粉瘤は弾力が強く、固いことが多いのですが、脂肪腫は弾力はありますが、柔らかいです。
粉瘤はつまみ上げると皮膚とくっついた感じで持ち上がります。皮膚の下とはくっついていない感じです。脂肪腫は皮膚とくっついた感じではなく、その下にある感じがわかります。同様に皮膚の下とはくっつている感じはしません。
粉瘤は良く細菌による感染を起こします。脂肪腫は感染は少ないです。いづれも増大してくることはよくあります。
摘出が唯一の治療です。粉瘤はporeと呼ばれる皮膚を含めて切除摘出しますが、脂肪腫は皮膚は切開のみで摘出します。粉瘤にはくり抜き法といって、皮膚パンチで小さな穴をあけて袋を取り出す方法がありますが、脂肪腫にも小さな穴から脂肪吸引を行って脂肪腫を縮小させて取り出す方法があります。
脂肪腫が多発する場合があります。小さいものが腕などに多発して、時に痛みを感じることもあります。これらは血管脂肪腫と呼ばれています。
写真は血管脂肪腫ですが、このように黄色い脂肪の腫瘍を取り出すことができます。
こちらは粉瘤(アテローム)を取り出しているところです。同じ「脂肪の塊」と思っていた方もおられると思いますが、全く違うものです。
カテゴリ:皮膚良性腫瘍(おでき) 院長ブログ
2015.05.17
プチ整形の代表格で、糸で止める二重まぶた形成手術です。この埋没法には2点留や4点留など、皮膚を何か所切るかによって、名前がついています。1点留や3点留、5点留などを行うというクリニックもございますが、当院では特別希望がなければ2点か4点です。カウンセリングによって、どちらが適応か、しっかりとカウンセリング致します。
今回は2点留の手術の実際を見てみます。
赤い点は糸を埋没させる予定の部分です。ここに30ゲージという大変細い注射針を使用して、局所麻酔を行います。当院では一か所0.02㏄程度を皮内に打ち込みます。大変少ない麻酔量ですからほとんど腫れません。また、針が細いのでわずかで済みます。針が細いことは、注射による内出血のリスクを減らしますから、腫れる可能性を下げることができます。
先の尖がったメスを当てて、わずかに皮膚を切って糸を埋没させるスペースを作っていきます。これ以降、眼の中に何やら金属の板(角膜保護盤)を入れておりますが、点眼麻酔をしてありますから痛くありません。この板を入れて操作することで、誤って黒目に傷をつけてしまうことを防ぎます。またまな板のように使用するので、最初の切開がしやすくなります。クリニックによってはこの板を入れずに手術するクリニックがあります。この板を入れることで患者さんが苦痛だからとの理由だそうですが、黒目に傷がついたら大変なことです。安全第一です。
細い鋏の先を差し込み、傷の中にわずかにスペースを作ります。糸の結び目をこのスペースに埋め込んでおくためです。このスペースが不十分ですと、結び目が露出しやすかったり、透けて見えたりしやすくなる可能性があります。
上瞼板動脈を損傷しないように必要最低限の麻酔量で結膜下、瞼板内に注射します。 ここで稀に結膜下に内出血を起こしてしまうとみるみる腫れてきます。もしそうなった時には瞬時に圧迫止血をし、一時手術を中断してでも、止血を優先したほうが腫れません。
写真は結膜に刺す時と、皮膚から出す時の瞬間です。皮膚側に出す時に切り口の真皮にひっかけてしまうと、結び目がうまく埋入しにくくなるので、慎重に行っています。
写真はすぐほどけるように仮結びをしています。当院では仮結びをした状態で一度座っていただき、できた二重のラインを鏡で確認していただきます。この時点ですでに少しは腫れ始めていますので、希望のラインより少し広く感じる方がほとんどです。左右差が強すぎたり、まぶたの開け具合そのものが弱くなっていたりするケースもあります。そういった場合はこの確認作業の後、適切な修正を行うことも稀ですがあります。
埋没法に関しては「腫れますか?」と「痛いですか?」という質問がとても多いですが、思い切って受けられますと、こんなもんかで終わることが多いです。しかし、患者さんごとに経過の個人差がありますし、医療行為ですので、完璧に安全ということは言いきれません。
カテゴリ:重瞼術(二重まぶた) 院長ブログ
2015.04.27
さて、以下から本題です。
リップのアートメイクも眉毛やアイラインなどと同様に、普段のメイク時間を短縮でき、希望される方も多いです。
リップラインのみと、全体(フルリップ)と、状態に合わせてメニューを選択していただきます。
リップラインにエムラクリームという表面麻酔剤を塗布してあります。この状態で20分程度すると痛みを感じにくくなります。
もともとふっくらした唇の方ですが、上唇の外側の山の盛り上がりに左右差があり、修正を希望しました。また、人中中央部の窪みにメリハリが無いので、はっきりしたV字にしたい。口角を上げて見せたい、など、目的がたくさんあってフルリップの施術を行いました。
立体的でセクシーな唇になりました。
施術の様子です。まずはリップラインを入れていきます。
リップラインに使用するニードルです。
全体には束になったニードルで施術します。次に動画を供覧します。
こちらはリップラインをデザインに沿って丁寧に着色しているところです。
全体に着色しているところです。表面麻酔が効いており痛みはほぼありません。
術直後の腫れ
同日は少し腫れて軽くタラコになりますが、翌日には引いていきます。
・施術後は唇の粘膜に微細な傷がついた状態ですので、感染に弱いです。生野菜や生魚は2~3日摂取を控えてください。また、熱いものがしみて痛いと思いますので、十分冷まして摂取してください。液体はストローを使用したほうが良いと思います。
カテゴリ:アートメイク
2015.04.09
A 患者様の抱える症状、問題などを明らかにし、その解決に向けて、専門的なアドバイスをさせていただきます。
A
1)症状や悩み、問題点の整理から正しい診断。
2)世界で行われている標準的な治療方法の選択肢を提示。
3)治療方法のメリット、デメリットの詳しい説明。
4)個人の背景に合った、最良の治療プランをご提案。
丁寧なカウンセリング無しに、適切な治療はご案内できません。
A すべての患者様、たとえ化粧品一つ購入していただく方でも必ず院長が時間をかけてお話いたします。その前後に女性カウンセラーもお話します。女性同士の方が話しやすいことは、男性医師に直接伝えなくとも大丈夫です。
A 患者様や内容により異なりますが、10分から60分程度です。基本的には十分と思っていただける時間を確保し、お話の内容が充実するよう、努めております。丁寧なカウンセリング無しに、適切な治療はご案内できません。
A 税別2,500円です。カウンセリング後に当院での治療や化粧品のご購入をされる方には、費用は当方で持たせていただいております。これは患者様がキレイになっていただくための一歩を踏み出されたことに対する、当院からの応援の気持ちです。
A
①受付 保険証のご提示をお願い致します。
②当院は1Fが形成外科、2Fが美容医療のフロアです。
③問診票の記載をお願い致します。
④女性カウンセラーによるプレカウンセリングがございます。 女性の患者様は、女性同士だからわかる悩みなども話していただけます。
⑤ドクターカウンセリング 十分な時間を確保しています。
⑥ 治療を受けられる方は、パウダールーム、ビューティールームへエスコート致します。
カテゴリ:Q&A
2015.04.06
カテゴリ:アートメイク
2015.04.05
A 4回から6回程度必要です。
A 2か月に1回の施術で1年です。
A 両脇で2分~3分程度、両ひざ下でも20分程度です。
A 冷却ガスを使用し、皮膚を保護するので心配ありません。
A クリニックでしか扱えないレーザー脱毛機で施術をします。脱毛には火傷などのリスクがありますが、万が一のトラブルに対してのフォローもしっかりさせて頂きます。
A 前日にシェービングをお願いします。施術する1か月前から毛を抜かないようにして頂きます。
A 気になる場合は毛を抜かずに剃るのみでお願いします。