院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2014.09.11
顔のたるみと言っても、さまざまのところに症状が出ます。今回、お話するたるみを引っ張り上げて止めておく糸によるリフトアップ手術は、頬、法令線、フェイスライン、マリオネットラインといった、しわ、たるみを対象にしています。
糸の製品はたいへん沢山ありますが、最近よく使用しているのは、シルエットリフト、スプリングアプトス、ミントリフトといったところですが、挿入部位と挿入方向を考えて引き上げることに違いはありません。しかし、引き上げ効果、効果の持続力は違いがあると思いますので、カウンセリングでよく相談すべきと思います。
方法ですが、頬の中に釣り針のような引っ掛かり(コーンと呼ばれるものや、コグ、棘と呼ばれるものがあります)がいくつも付いた長い糸を挿入し、こめかみの方向に引き上げ、頭髪内の側頭部の筋膜などに固定しておくというものです。
少し切開するものもあれば、ほとんど切らずに挿入できるものもあります。いずれも、局所麻酔で1時間ほどでできてしまう、切らないフェイスリフトといえるものです。
効果ですが、手術直後は気になる頬前面のたるみ、フェイスラインのたるみがとてもよく引きあがっているのがわかります。
1週間もするとなじんで、ちょうど良い感じといわれることが多いです。
問題は、効果の持続力です。人によっては1か月経つと、「もっと引きあがると思っていた」「物足りない」と過少に思う方もおられます。また、1~2年経つと元の状態に戻っている感じ否めないというのが正直なところです。
しかし、皮下に異物を挿入したことにより、そこで異物反応がおこり、コラーゲン造成が活発な状況になっています。その効果があって、引き締まった感じや、頬のハリ感などが、長期に持続するといったケースもよく見られています。
不可逆的なリスクは少ないと思いますが、固定部である側頭部には小さな傷を作っていますので、その傷跡、脱毛はあります。
術後のこめかみの痛みや、皮膚表面のひきつれ、くぼみなどは、時間がたてばほとんど改善するものと思います。
先に述べたように、効果の持続の面で、せっかく思い切って糸を入れたに、早期に後戻りするといったことが問題になります。
効果を持続させるためには、引き上げられた余剰皮膚も一緒に切除したほうがよいとも言われます。また、皮膚切除はしなくても、側頭部の傷から広く皮下を剥離して、引上げにくいこめかみから頬の上部を広範に剥離しておいて、より強く引きあがるように工夫したりします。
つまり、侵襲的な方法を併用して用いるべきリフトなのだという傾向になってきました。
患者さんは低侵襲な治療をもとめて糸によるつり上げを希望しているので、手術の併用はその希望とは違うことになります。
効果の持続は弱いが、糸だけでやりたいと言われたらそれもよいと思いますし、それならやらないというのも良いと思います。
逆にリフト手術を希望されている方は、さらにこの糸のリフトを併用することによって、手術と違うベクトルでの引上げとその補助手術も受け入れてく頂けると思いますし、選択の幅は広がると思います。
また、手術を併用しなくとも、ショートスレッドと呼ばれる糸リフトや、RF(高周波)、HIFU(超音波)といった低侵襲なたるみ治療を併用しておくのも方法です。(まだ、どのぐらいの効果が出るかの検証ははっきりとありません)
こういった施術の特徴を十分お話しして患者さん自身が判断して、決めていくことが大切です。
カテゴリ:スレッドリフト・フェイスリフト たるみ・しわ
2014.09.06
ショートスレッドリフトと呼ばれる、施術があります。数年ほど前から、韓国で大変人気になった施術メニューです。適応はたるみや肌のハリということになっています。私は経験ないのですが、バストやヒップのたるみにも施術しているクリニックもありますが、主には顔や首です。
呼び名はショッピング感覚?だとか、ショッピングの帰りに・・・、などの理由で付いたようです。ショッピングリフトと同様にリードファインリフトともよばれます。
長さ2~4㎝(折り返して)で髪の毛ほどの生体吸収糸を皮膚・皮下に何十本と挿入するという施術です。細い注射針に糸がセットされており、この針を突き刺して抜くだけで、糸だけが体内に残るようになっています。気になるフェースラインや、法令線などを中心に片側で20~50本ぐらいが平均的な本数と思います。
このように、ただ皮膚の下に糸を残すだけです。吸収されて無くなるのに10か月程度かかり、その間、皮膚、皮下に異物反応を起こさせ、その時に集まってきた細胞が、コラーゲンを増生させるよう、指令を出します。つまり、皮膚、皮下にコラーゲンを増やし、皮膚をタイトニングさせるということです。
したがって、何かにひっかけて吊り上げるわけではありません。(浮遊型、フローティングタイプと呼びます)
糸は交差するように挿入し、挿入も皮膚を引き上げた状態で行うので、直後には組織が支えられている感じがあるという先生もおられます。
また、リフトという名前がついているので、引上げ効果を期待しがちですが、そこまでの効果を感じられる方は少ないと思います。あくまで引き締め効果、肌質の改善です。
実際はフェースラインがすっきりした、小顔になった、頬の高まりがはっきりした、などと効果があります。
安全性について思うことなのですが、基本的に皮下までの侵襲ですから、顔面の機能的・整容的な後遺症は考えにくいと思います。したがって、安全性は高い施術ですと、患者さんに伝えています。
もちろん、皮下出血や腫れ、施術中の痛みなどは高率に起こりますが、これらは原則的には必ず治ります。
説明しておかないとトラブルになるようなリスクに関しては以下に挙げられます。
a)感染・・・
刺し口がニキビのように赤くなり、これが通常のニキビと違って2~3週しても変化しない、もしくは悪化する、などの症状です。
早めに受診していただければ、そのニキビ様の炎症の下に糸が見えていることが多いので、除去するだけで治っていきます。
しかし、悪化すると良くありません。皮膚の浅くに糸が入っていますので、糸に沿って赤味が広がっていきます。一部の皮膚が感染により自潰して、潰瘍になると、瘢痕(きずあと)がのこり、また、炎症後色素沈着というシミが、数か月残存することになります。
b)異常感覚・・・
これは一時的ですが、2か月近く続く方がみえます。ちくちく刺されている感覚が、残っていると言われます。
c)刺し口の盛り上がり・・・
これも一時的ですが、2~3か月続く方がみえます。特に笑ったりして表情を作ると、うっすら盛り上がってプクプクと刺し口がわかります。おそらく、中の糸が皮膚を押して盛り上がっていみえるのだと思います。
安全な施術と思うのですが、その分効果はマイルドですから、過度な期待は良くないです。安全といっても、感染に関しては、まれですがあり得ます。そしてさらに稀ですが、跡が残るリスクもあり得るので、よく考えてから施術を受けていただきたいです。
カテゴリ:スレッドリフト・フェイスリフト たるみ・しわ
2014.07.27
たるみといっても顔の各部位にたるみが生じ、気になる症状は様々です。またそれにより治療方法も変わってきます。
たるみと訴える方は、目元、頬、フェイスラインの下垂症状のことが多いです。
手術でたるみを取ることが最も効率が良いのですが、何と言っても機器で切らずに、ばれずに、少しずつというのが人気です。
私は目元や頬などは、比較的傷あとが目立たず、効果的に治療可能なので手術が好きなのですが、人はそれぞれ生活がありますし、何より切るのは怖いと思います。
機器を顔に当て、たるみを改善する施術でトレンドの一つをご紹介します。
✴︎高周波治療 RF(アールエフ)
商品名でサーマクールという機器が代表格ですが、似たようなものがたくさんあります。
高周波という電磁波を一種を照射し、真皮に熱損傷を与えるものです。損傷した瞬間にその部位は引き締まります。そして熱の刺激が新たにコラーゲンを作らせ、長期的に引き締まった肌を維持させるものです。
✴︎超音波治療 HIFU(ハイフ)
ここ最近急速に広がっている印象の治療です。超音波はよく健診などでも腹部や心臓、胎児を観察する画像検査として知られています。この超音波という音の波長を収束させ、皮膚の下にある筋膜層(SMAS)に熱損傷を与える治療です。たるみの手術でフェイスリフトという手術がありますが、その手術で引き上げるのはこの筋膜層であり、HIFUでは熱損傷で筋膜を収縮変化させることで引き上げさせ(イメージを例えると・・・お肉を焼くと縮まります)さらにその修復機転でコラーゲンを造成、リモデリング(再構築)させて長期的に効果を維持させます。商品名でウルセラが代表的ですが、こちらもいろいろな機器が、それぞれ特徴を持って作られています。
たるみ治療として挙げられている機器には、他にも近赤外線治療器や、光治療器、レーザー治療器がありますが、いずれも真皮の引き締め作用が目的です。HIFUはさらに深く作用し、引き上げ作用があると言えます。
理想的には、これらのコンビネーションで治療するのが最も効果が出ます。単独治療でも、これまで成績を上げてきてはいますが、真皮・皮下脂肪・SMAS筋膜層といった様々な深さに同時に作用させるのが、今後主流になると思います。そして切らないフェイスリフトと言われるHIFUはたるみ治療の主役になるものと思います。
RFとHIFU、照射間隔は機器やクリニックによって随分差がありますが、何回か続けてみるのが効果的です。
RFは1ヶ月から6ヶ月間隔、HIFUは3ヶ月から1年といった感じです。
コースとしては、まず初回、同時照射を行い、次はRFを単独で適宜追加照射、次にまた同時照射といった感じで施行されてはいかがでしょうか。