院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2016.05.17
クリニックで明日からの臨床に生きる講演をたくさん聞くことができました。また、以前からお世話になっている恩師の先生や医療コンサルタントさん、医療機器メーカーの方などと有意義なお話をすることができています。1日目の受講した内容で、今後の私の臨床に生かしたい内容を備忘録としてまとめておきます。
いろいろな糸をコンビネーションで使用。バーブやコグのついたものは引上げ効果を、ショートスレッドは異物反応による引き締め効果を、またこれらを交差してコンビネーションとすることで面で支えるイメージで仕上げられるとのことです。コグ付きのショッピングスレッドシェイプを一次固定部である側頭部皮下から耳前部皮下に3本(infra temporal septumを貫通させて)、distalから挿入留置。この耳前部を準固定点として、次にjawl方向から3本挿入、次にmidcheekからfatpadを引き上げるように3本、これはコの字ではないコグリフトを挿入。挿入時はシリンジを付けて挿入しており、入れ易そうです。これらの糸を置く前に、刺入点となる9点に、ショートスレッドを挿入し、抜くときに0.5%の局所麻酔を注入しながら抜きます。1本あたり0.5㏄程度注入することで、コグリフトの挿入時疼痛は無いようです。これらの9本の糸に垂直方向にショートスレッドを挿入して面を作っておく感じでデザインしていました。malar archは骨膜上にtemporal brがあるので、擦らないように常に皮下浅層で挿入。
スレッドリフトは1~2年の持続で繰り返し行うものである認識をICすべきであることも近年は皆そのような考え方と思います。
東洋医学の治療法の一つです。東洋医学には他にも漢方薬や気功などがあります。日本の医師は西洋医学も東洋医学も診療が可能です。他国の針灸より、丁寧で繊細で衛生的なので世界からの評価も高いと伺いました。効果はたるみ、小じわ、くすみ、くま、むくみなどで作用機序としては経絡の刺激と創傷治癒の理論とのこと。多くて顔面に100本程度、実演を拝見しました。
動脈内に注入した場合、それが末梢なら当然その末梢が障害をきたすし、中枢側で誤注したら、広範に障害をきたします。しかし、末梢に誤注してもその注入圧が動脈圧より高ければ、ヒアルロン酸が逆行性に中枢の枝まで移行して、注入を止めた時に後半にembolizationをきたす、その実験を見ました。また、目周囲は眼角動脈や眼窩上動脈、滑車上動脈など内頚系では眼動脈に塞栓を起こすリスクがあるのは理解できますが、法令線などの外頚系の顔面動脈に誤注しても失明するケースがあるとのこと。これは交通枝の存在によるものだそうです。各注入部位における解剖上の注意点がありましたが、tear troghuは骨膜上は安全なレイヤーで法令線は皮下深層に顔面動脈がbranchを出すので2ミリ程度の皮下浅層が安全のようです。また、カニューラを使用しても誤注のケースは報告されているの、カニューラを使用するなら太いものが安全。
口輪筋や眼輪筋部に近いところより、SMASが面としてしっかりしている外側で照射すベきとのお話でした。フェイスリフトでSMAS上でregamentの切離とSMASのplicationを行うのが長期的にリフト効果が維持しやすい。照射の角度はラインの方向に一番収縮効果があるので、引上げ方向に当てるべき即ち上外側方向と耳前頬では上方向で照射、こめかみの上外側、前頭部は上方向です。madiburar marginal brは注意して。照射は2.0J、また、皮膚皮下の厚みによって、厚めのだと、4.5㎜Cカートリッジを少し強く押し当てることでSMASに当たるし、薄い人は3.0㎜Bカートリッジを強く当てることでSMASに当てるのもテクニックとのことです。ジェルは不使用で、保冷材で冷却しながらの施術が痛みの軽減につながるようです。
カテゴリ:たるみ・しわ
2016.05.17
まずはこちらの動画をご覧下さい。
これは眉間にしわ寄せを意識的にさせています。生活の中では、無意識のうちに表情筋を収縮させてこのような皺を作っています。肌老化とともに、次第に刻まれた縦皺になっていき、「いつもしかめっ面」「顔が怖い」「ちょっと老けたね」という印象を与えてしまいます。ではボトックス注射を眉間に行った場合、一週間後の動画をご覧下さい。
眉間の皺鼻筋と鼻根筋のみが一時的な運動麻痺を生じ、しわができなくなっています。表情皺はこのように部分的に筋肉の収縮を制限させ皺をつくらせないことで、現在、そして未来の刻まれる皺を予防するのが目的です。大変オーソドックスな手技で世界中で多くの方が施術を受けている確立された治療法です。
以下に実際にカウンセリングで説明させていただく内容をご提示いたします。
ボツリヌス菌(食中毒の原因菌)が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を皮膚内に注射する治療法です。ボツリヌストキシンには、筋肉を動かすように命令する神経の働きを抑える作用があります。そのためボツリヌストキシンを注射すると、注射部位の表情筋の動きが弱まり、表情皺が目立たなくなります。ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。
眉間以外に、以下のしわにも大変効果的です。ご自身の気になるしわを一つまたは複数選択して治療します。
眉間の縦皺
目尻の笑い皺
おでこの横皺
アゴの梅干し皺
唇の縦皺
初めに、注射範囲をマーキングします。アイスパックで冷却し、皮膚内に注射をしていきます。必要に応じて麻酔クリームによる表面麻酔を施してから注射します。
1)施術部位の腫れと痛みは数時間から2日程度で治まります。
2)皮下出血が生じた場合は1~3週間で徐々に消えていきます。
3)2~3日目で薬が効き始め、1週間程度で効果が安定します。
4)3~6ヶ月で薬の効果が弱くなり、再び表情皺が気になるようになります。
5)定期的に注射を繰り返すことで、生活の質を保ちます。
・施術部位の腫れ、鈍痛、皮下出血が生じることがあります。これらは時間の経過とともに消失します。
・効果の現れ方には個人差・左右差がでる可能性があります。これらは量の不足、広がり方のムラで生じます。必要に応じて追加注入することがありますが、次の注入まで1か月待つことが望ましいとされています。
・注射部位の突っ張るような違和感を感じる場合がありますが、2週間程度で気にならなくなっていきます。
・額や眉間の施術では、まぶたが重たく感じたり、眉尻の上昇で目つきが怖くなるような印象(スポックブロー)となる場合があります。唇の施術では口が閉じにくくなる場合があります。いずれもボトックスの効果が衰えるのをお待ちいただくことになります。
・稀ですが薬剤に対して耐性が生じることがあります。この場合、全く効果が現れない可能性があります。
・2~3日は熱い入浴、サウナ、激しい運動、アルコールは控えてください。ボトックスが失活する恐れがあります。
・シャワー、パウダーファンデーションは当日から可能です。
・施術部位のマッサージなどは、術後1ヶ月は避けてください。
・施術部位の光・レーザー治療、高周波・超音波治療は2週間程度は避けてください。
・女性は治療後2回の月経が終わるまで、男性は3ヶ月間は避妊をしてください。
体験者の声はこちらをクリックしてください。「スタッフブログ 眉間ボトックスで優しいママに」
岐阜市薮田南 形成外科・美容外科ぎふスキンケアクリニック ボトックス 眉間のしわ 目尻のしわ おでこのしわ に関する投稿
カテゴリ:ボトックス‐表情しわ 院長ブログ
2016.05.17
男性型脱毛症に対しては厚生労働省承認薬の内服薬「プロペシア フィナステリド」が第一選択薬として処方できます。しかし、女性の薄毛治療は特効薬と呼べるものが無いのが現状です。多くの女性は年齢とともにびまん性脱毛症(全体に毛が細くなり、脱毛がゆっくりと進行していく)を経験することになります。薬剤が無くても、以前から比較的評価の高いサプリメントがあり、これが「パントガール」です。頭髪の発毛や育毛に必要なビタミンなどを配合したものです。リピーターも多く「コシやハリが出てきた」「抜け毛が減った」など、有効と感じる患者さんが多い印象です。
一日3カプセルを内服していただきます。当院では1か月分で11,000円(税別)です。正規品で安心して服用いただいております。
初回、私から簡単にカウンセリングをさせていただき、以降自由にご購入していただけます。お気軽にお問い合わせください。
岐阜市 形成外科・美容外科ぎふスキンケアクリニック パントガール 女性の薄毛 別名女性用プロペシア
カテゴリ:AGA(男性型脱毛症)・女性の薄毛 院長ブログ
2016.05.15
2016.05.11
ボツリヌス菌(食中毒の原因菌)が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を皮膚内に注射する治療法です。ボツリヌストキシンには、汗腺から発汗させる神経の働きを抑える作用があります。そのためボツリヌストキシンを注射すると、発汗量が低下し、生活の質を改善します。ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。
患者さんによっては脇を見せていただいているうちに汗が吹き出している方も多くお見受けします。
多汗症の部位にボツリヌストキシンを注射します。
初めに、注射範囲をマーキングします。アイスパックで冷却し、約1~2cm間隔で範囲内の皮膚内に注射をしていきます。必要に応じて麻酔クリームによる表面麻酔を施してから注射します。以下、脇汗に対する治療で実際の写真をお見せします。
汗の吹き出している方はその範囲を中心にマークします。
患者さんによってはイソジン消毒薬と片栗粉を使って、汗の水分をヨウ素でんぷん反応で染めて範囲を特定することもあります。
当院では注射の間隔はやや狭く細かく注射しています。写真はマーキングしたところです。
また、アイシングのみで注射の痛みが耐え難い方は、エムラクリームという表面麻酔クリームを使用し、30分程度浸潤させてから施術します。
マーキング沿って、注射します。両脇で10~15分程度時間を頂きます。
1)施術部位の腫れと軽い鈍痛は数日で治まります。
2)皮下出血が生じた場合は1~3週間で徐々に消えていきます。
3)2~3日目で薬が効き始め、1週間程度で効果が安定します。
4)4~8ヶ月で薬の効果が弱くなり、再び発汗が気になるようになります。
5)定期的に注射を繰り返すことで、生活の質を保ちます。
・施術部位の腫れ、鈍痛、皮下出血が生じることがあります。これらは時間の経過とともに消失します。
・効果の現れ方には個人差・左右差がでる可能性があります。これらは量の不足、広がり方のムラで生じます。必要に応じて追加注入することがありますが、次の注入まで数か月待つことが望ましいとされています。
・稀ですが薬剤に対して耐性が生じることがあります。この場合、全く効果が現れない可能性があります。
・以下の方は施術不能なことがあります。神経筋疾患、呼吸器疾患、薬剤アレルギー、服薬中、妊娠中、授乳中の方。
・施術後、2~3日は入浴、サウナ、激しい運動、アルコールは控えてください。ボツリヌス製剤は熱とアルコールで失活するためです。効果発現まで控えてください。
・シャワーは当日から可能です。
・施術部位のマッサージなどは、術後1ヶ月は避けてください。
・女性は治療後2回の月経が終わるまで、男性は3ヶ月間は避妊をしてください。
カテゴリ:多汗症
2016.05.10
当院では、美肌、アンチエイジング目的に、ビタミンAであるレチノールを使用したスキンケア「エンビロン」を実践しております。
多くの方に結果を出していただいて、美肌の第一選択といえる治療法と思っています。
ビタミンAの作用については、こちらをご参照ください。
主として上記二つが主な作用です。副作用として、高濃度のレチノールでは、皮膚の赤みや、皮剥けなど、レチノイド反応と呼ばれる症状が出現することがあります。エンビロンでは、低濃度から徐々にステップアップするように、プログラムが作られています。
最近はドラッグストアのコスメにも、ビタミンA配合やレチノール配合といったアイテムを目にすることが増えてきました。医師の指導の下ではないので、おそらくレチノイド反応が誰にも出ないぐらい低濃度で配合されていると推測されます。逆に効果もマイルドなのかなって推測されます。しかし、唯一肌を若返らせることのできるビタミンAがちゃんと入っているというのはとっても良いことです。化粧品コーナーでは、ビタミンA配合のものを探してみてはいかがでしょうか?下の写真は、某メーカーのハンドクリームです。私もエンビロンを手の甲に塗布して、手背のアンチエイジングをしています。
カテゴリ:スキンケア・エステ・コスメ
2016.05.05
大きな病院で形成外科の診療していますと、再建外科という分野の手術があります。体の一部分を、ケガや病気で欠損した部分に移植するものです。移植した肉片(皮弁)は移植先で生かすために、血液を通わせないといけません。そこで、手術用顕微鏡を使って、移植先と移植する皮弁の血管を細い糸で縫ってつなぐという手技です。
たとえば左の写真は、中咽頭がんという、のどの粘膜のがんで、耳鼻科で切除した後に、形成外科で再建をしました。欠損したのどの奥の壁を左腕(手首付近)の皮膚や皮下組織を移植するという方法です。矢印は腕の血管(橈骨動静脈)を首の血管(頸横動静脈、内頚静脈)とを細い糸(髪の毛より細いです)や、特殊なリング状の器具を使用し縫い合わせたところです。血管の直径は2~3mmです。
私はマイクロサージャリーは形成外科専門医を取得するころに特に多く手術する機会を得ました。当時の上司が大変丁寧に指導してくださって、幸い成功率も一般的な成績を出していました。特殊な手技ですし、形成外科の中でも練習が必要な手技ともいわれています。医局には練習用の顕微鏡と練習用の血管モデルがおいてあり、若い先生がいつでも練習できるようにしてあります。
先日ウサギを見て思い出しました。
ある大学の形成外科は実験用動物であるウサギの耳を、一度切断し、再度、接着させる、つまり顕微鏡下で血管吻合をして、つなげるという、トレーニングをするそうです。
ウサギの耳に耳介中央動静脈という、血管が見えます。真ん中縦に走る血管です。確かに、マイクロの練習には良さそうな太さだなあと思って、見ていました。
カテゴリ:マイクロサージャリー
2016.05.04
この眼瞼下垂の手術を過去に受けられた方で、もう一度手術したいというご相談は、たまにあります。
①下垂が矯正できていない。
②左右差がある。これは眼の開け具合の左右差と、二重の幅の左右差があります。
③眼の形がおかしい。特によくあるパターンは、通常、目を開けた時の上まぶたの弧状の線(瞼縁)の形は中央よりやや内側がピークです。しかし、中には中央のみがしっかり上がっていて、内側が全く上がっていない(lateral triangle)というのは良く見かけます。
④矯正が強すぎてギョロメになっている。もしくは閉じにくく乾燥性角膜炎になっている。
⑤吊上げ術などで矯正し、内反(逆さまつ毛)になってしまった。
上記の他にもいろいろな訴えがあります。再治療できること、できないことがありますので瞼の手術に慣れたDrにご相談されるべきです。
上記の修正方法はまたの機会に譲ります。術式の前に、眼瞼挙筋腱膜にアプローチする手技が少し注意深く進めないとなりません。癒着していることがあるからです。初回手術のDrが丁寧にしていたら割ときれいにアプローチできます。それでも瞼板と皮膚はしっかり癒着していますし、挙筋腱膜上にも部分的に癒着していることもあるので、細心の注意で行います。
この写真は初回手術で挙筋腱膜に矯正の糸を通しているところです。組織がキレイに簡単に展開できます。
この写真は修正の症例です。内側に癒着があり、剥離時に一部小さな損傷を余儀なくされたので、糸で縫合して修復しているところです。
2016.05.02
2016.04.29