院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2014.08.01
笑いじわがひどくて、笑うとくしゃくしゃです、という方には目尻のボトックス注射が良いと思います。
ボトックスはボツリヌス菌の産生する毒素を利用して、注射することで筋肉への神経伝達をブロックします。したがって、筋肉が麻痺して、動かなくなるということになります。ただし効果は4か月程度です。
笑いじわのターゲットとなる筋肉は眼輪筋と呼ばれる、目を閉じたり細めたりする筋肉です。この筋肉の目尻付近に注射して、この動きを止めます。表情がなくなるのでは?と心配される方が見えますが、目尻のみであれば、ほとんど違和感はないと思うので、お勧めできる治療です。
しかし、笑いじわを訴えてこられる方の多くが、目尻のみでなく、目尻から広がる下まぶたや頬のしわまで、広範囲のしわを何とかしたいと言われます。
問題は頬に近くなると、笑いじわを作る原因の筋肉が眼輪筋だけではなくなってきます。また、かといってこれら他の筋肉を麻痺させると、表情に変化が出たり、筋が弛緩して表情がたるんで見えてしまう可能性もでてきます。
でも、何とかしたいしわです・・・
マイクロボトックスは筋肉の麻痺作用を狙うのではなく、筋肉には作用しないようにごく表面に細かく少量ずつ注入します。
●表面へ延びる筋繊維に作用させ小じわを緩める
●汗腺・皮脂腺の働きをブロックし肌質を整えたり、ニキビを予防する
●立毛筋を弛緩させ、毛穴を目立たなくする
●真皮コラーゲンの増生を促進して肌のハリをださせる
●注入時の皮膚への針刺しは創傷治癒を引き起こさせ、コラーゲン増生を促進させることになる
このような美肌目的の比較的新しい注入方法です。
マイクロボトックスはメソボトックスやボトックスリフト、シンデレラリフトなどと呼ばれ、注目されています。しかしリフトと呼ばれる施術では顔面下制筋を抑制してリフトアップ効果を狙う意味合いもあります。厳密にはマイクロボトックスとボトックスリフトは分けて考えられる、もしくはマイクロボトックスがボトックスリフトを含むとも考えれると思います。
目尻はボトックスで表情じわを治療し、そこから下の頬、下まぶたはマイクロボトックスで肌のハリ・ツヤ・キメを治療して目立たなくさせる、という作戦をとると、目元のアンチエイジングが実感できると思います。
実際は、下まぶたにマイクロボトックスをしても、眼輪筋に作用してしまうと思います。しかし、目がとじにくいなどの症状が出ない程度に、マイクロボトックスの効果を狙った少量注射で、良い結果が出ると思います。
カテゴリ:ボトックス‐表情しわ 目元