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2024.01.16
こんにちは ぎふスキンケアクリニックスタッフAです。
昨年、当院で笑気吸入鎮静麻酔を導入しました。
治療や手術の痛みや不安、恐怖心などが和らぎ、リラックスして治療を受けていただけます。
・局所麻酔の痛みが苦手な方
・ヒアルロン酸やボトックス注射の痛みが苦手な方
・脱毛レーザーの痛みが苦手な方
・何か始めたくても痛みが心配で勇気が出ない方
このようなお悩みの方にも痛みの感じ方が軽減されるので、治療の幅が広がります。
麻酔クリームと違って、吸入してすぐに効き始めるので、お時間がない方にも受けていただけます。
スタッフも体験してみました。鼻にマスクをつけた状態になるので、少し鼻がムズムズしますが、特に痛みはありませんでした。
笑気麻酔を流してもらうと、次第に眠くなり、だんだん手足が暖かくなってきました。
少しフワフワする感じでしたが、意識はあり、会話も可能です。
笑気麻酔を止めてもらった後は5分くらいすると、頭もすっきりしてきて、夢見心地から冷めたような感じです。
立った後もフラフラすることもなく、車で運転して帰ることも可能でした(^^♪
【料金】
1回1時間まで11,000円
以降30分毎に5,500円
当院では、できるだけ快適に治療を受けていただけるよう努めて参りますので、ご興味がある方はスタッフまでお尋ねください。
2020.10.10
久しぶりに健康スポーツ医学講習に参加しました。私の日本医師会認定健康スポーツ医の資格を維持するためにお勉強しなくてはなりません。今回は愛知県主催の講習です。テーマはラジオ体操のについてです。その動きには意味がある、というテーマで学びました。教わったことを備忘録的にまとめてみたいと思います。講師はNPO法人全国ラジオ体操連盟名誉会長青山先生。ありがとうございました。
いつでもどこでも誰でも手軽にできる体操として、日本で広く普及しているのはご承知の通り。健康増進を目的として、近年もシニア世代では特に関心が高いものです。では具体的にどのように健康増進にかかわっているのかを、今まで気にもしませんでしたが教わりました。かつてのデンマーク、スウェーデン、ドイツでは骨に関する疾病が国民病で、体操が大変盛んになったそうです。日本もその流れと同じように昭和26年にラジオ体操第1が制定されました。以来、国民の保健体操として普及していきました。ちなみに昭和27年にできた第2体操は第1体操より運動強度が強いという特徴があります。
体操や運動というと、一般的なストレッチなどを思い浮かべる人も多いと思います。ラジオ体操よりもしっかり筋を進展させるイメージがあり、その意味でいうと、ラジオ体操はストレッチではないので役に立たないものかと思っていました。しかし、ラジオ体操は、リズミカルに筋を伸縮させ、常に動いて、これは動的ストレッチの役割もあります。一般的なストレッチとは違いますが、どちらのストレッチも大切で有効なものです。
日常生活では可動させない筋はたくさんあり、そのために前傾姿勢の猫背となり、固まっていきます。代謝や柔軟性、血液循環、バランス感覚の低下を招きます。この固まった悪い癖を徐々に矯正していくことができます。
第1体操4番目では、腕を広げながら使いながら肩甲骨を引き寄せます。これにより胸郭を強く広げることができます。
第1体操5番目では、横方向に体を曲げるため、肋間を広げ脊柱を左右に動かすことができ、左右方向の固まり解除します。
第1体操6番目では、脊柱を前後に曲げ伸ばし、前後方向の固まりを解除します。
第1体操7番目では、さらに脊柱にねじれを加えること固まりを防ぎます。
このように4~7番目の動きは背骨の悪い癖や固まりを解除し、肩こりや腰痛の軽減につなげる目的があるのです。
ラジオ体操は有酸素運動ではありますが、これ自体は30kcal程度です。しかし、毎日行うことで、基礎代謝があります。基礎体温も上がっていくといいます。腕をよく使っているように思えますが、すべての動きで意外にも下肢の筋も踏ん張りながらしっかり使っているようです。いわゆるパワートレーニングではありませんが、ほぼすべての骨格筋を使うため、普段使わない筋を刺激し、筋量を維持から増加させることができるというのです。習慣にすると10%の基礎代謝アップが望めます。
講習では参加者全員でラジオ体操をやってみましたが、やはり一番効率の良い正しい動きや意識の仕方をもう少し学べると、上記のような本来のラジオ体操の効力をさらに発揮できるのだろうと感じています。思い出すと学校教育でも体育の先生が教えてくれたような記憶はあるんですが、、、。
2018.06.28
第33回日本医学脱毛学会に参加しました。初めて参加しましたが、看護師の参加者がとても多く、盛況でおどろきました。今回の内容を復習して備忘録にしておこうと思います。ちなみに上の動画はダイオードレーザーによる蓄熱式脱毛の施術中です。当院では導入していません。
最近こどもの脱毛需要が増加しています。理由の多くは多毛により友達からからかわれたりいじめの原因になるからというものです。中高生になれば、美容的観点が理由となるのですが、今回のテーマは小学生です。脱毛行為に対する恐怖心をいかに取ってあげて、痛くない脱毛を蓄熱式で行うということで共通していました。親御さんを交えていかに説明するかとういことも各院工夫しています。また、痛みのハードル以外にも、日焼け対策、短い施術時間、経済性についても考慮が必要です。
脱毛レーザーであるロングパルスアレキサンドライトレーザーは、アトピー性皮膚炎の痒みを改善させ、その結果、搔把行動が減り病変も改善していくということです。
アトピーの痒みのメカニズムがわかってきました。C線維という感覚神経が通常は表皮内まで侵入していないのですが、アトピーの皮膚では本来表皮にほとんど無いはずの神経成長因子(NGF)が発現して、C線維の表皮への侵入を促進してしまっています。また、本来表皮に多いはずの神経反発因子(sema3A)が減少し、C線維の表皮への侵入を抑制できなくなっています。そのため過敏になり掻痒から搔把行動になり、炎症と色素沈着が遷延します。
アトピーに保湿剤をよく使用しますが、保湿剤は表皮内のNGFを減らし、C線維を減少させ掻痒を減らします。また、光線療法はsema3Aを表皮内に増やし、C線維を減少させます。
ロングパルスアレキサンドライトレーザーも照射後に、表皮内まで侵入していたC線維が減少し、真皮まで退縮していることが示されています。また、表皮内のsema3Aも増加していることがわかっています。
当院でもアトピーの方こそ脱毛レーザーを行っていただきたいと考えています。
2017.10.16
「にほんにこだわる」をテーマに、新潟・銀座でクリニックをされている野本先生が会頭の元、銀座で開催されました。
野本先生の開発されたビューティフルスキンミネラルファンデーションは、当院でも大変多くの患者様にご愛用していただいており、また、野本先生は独自にアイウェアの開発や美容和漢学の普及、色彩学を取り入れたスキンケアなど、大変個性・感性豊かに活動されている方で、注目のDrと思っています。
学んだことと私の私感を交えて書き留めます。
Qスイッチルビーレーザーは日本が独自に伸ばしてきた機械。アメリカにルビーレーザーは普及していません。海外はKTP・YAGレーザーを中心にして、最近はアレキサンドライトレーザーが中心になっています。また、CO2レーザーで十分だという考え方もあるとのことです。
当院ですが、Qスイッチレーザーは当院には未導入だったのですが、年末に導入予定です。切れ味の良い日本製のルビーか、世界的メーカーのアレキサンドライトか、当院の患者様に合った機器を選択中です。
韓国・台湾ではIPLよりもレーザートーニング真っ盛りというお話も伺いました。当院ではレーザートーニングを行っていませんが、こちらも導入を検討中です。
美容医療の市場ですが、世界的に1位アメリカ2位ブラジル3位日本4位韓国。特筆すべきことはその中でも手術:非手術(機器治療や注入治療)を見たときに、日本は1:1で世界一非手術に傾いています。2位アメリカ3位韓国4位台湾5位ブラジル。
50歳以上の1%が罹患しているといわれる加齢性黄斑変性症は、萎縮型と浸出型、さらには前駆型があります。浸出型にはレーザー治療など、新生血管を抑える治療が可能です。しかし萎縮型と前駆型は治療法はありません。生活習慣の改善が大切になります。喫煙、肥満、高血圧、動脈硬化、光曝露などを避けることで、酸化ストレス⇔慢性炎症の悪循環を防ぐという考え方です。さらに抗酸化サプリメントが大変重要で、眼科医もサプリメントを勧めることがあるそうです。ビタミンACE・亜鉛・銅で発症率を25%抑制、ルテインとゼアキサンチンというカロテノイドで18%進行を抑制するとのことです。ルテインは黄斑に存在しています。
最近は肝斑は表皮に病変の首座があるというより、真皮機能の状態を改善しようという意見があります。真皮線維芽細胞からSCFやVEGFなど、様々なサイトカインが発せられ、表皮メラノサイトを活性化する機能異常に対して、真皮にロングパルスヤグレーザーで治療することが有効と言われるようになりました。VEGFが関与していることから血管病変と考えると血管病変もターゲットにできるロングパルスヤグレーザーの重要性がわかります。当院ではリフトアップレーザーというロングパルスヤグレーザー治療があります。タイトニング+肝斑治療で取り組んでいただけると良いと思っています。と言っても本当の肝斑はシミで来られる患者様の5%、60%は老人性色素斑です。
肝斑は瘀血(おけつ)桂枝茯苓丸+トランサミンで。
老化は陽から陰(機能の衰え)、実から虚(調節の衰え)
五臓(心・肝・脾・肺・腎)脾は消化器系を表しています。腎は先天的な気、水分内分泌を表します。また、肝は自律神経を表します。五臓は互いに関与します。ストレスは肝を不調に肝の不調は脾虚となり腎虚となります(老化)(ストレスと過食と寿命減)
私には和漢学はちょっと難しいですが、美容医療には未病に対するアプローチの一つとして、大変重要であることは間違いありません。
漢方に関しては私の同期・こやまかわせみクリニック小山賀継先生にお願いします。
2017.03.12
先日、当院のたるみ治療器HIFUのメーカー、Jeisysのユーザーズミーティングに参加してまいりました。 美容医療の中で、「脂肪」というキーワードは大変大きなウエイトを占めています。脂肪吸引、脂肪溶解、脂肪移植、脂肪幹細胞、脂肪注入などです。また、HIFUは脂肪に急性ダメージを与えて脂肪細胞のnecrosis(壊死)を起こし減量、引き締めをし、また、慢性ダメージとして脂肪細胞のapotosis(自己死)を誘発し減量させていきます。今回は脂肪細胞の機能とメタボとの関係について杉浦先生の講演があったので、備忘録としてご紹介します。
現代人の脂肪細胞の大きさは70㎛~90㎛と言われます。原始人から明治の日本人ではもっと脂肪細胞は小さく、30㎛~40㎛です。健康な肥満では脂肪細胞が大きく膨らみ、140㎛の限界まで膨らみます。脂肪細胞はその周囲に細い血管が走行しており栄養されています。ぐるっと一周ではなく、半周のみ血管が取り巻いているような配置です。
1996年に日本で発見報告された脂肪細胞から分泌されるホルモンです。
アディポネクチンの主たる作用として、抗動脈硬化作用、インスリン分泌促進作用があります。すなわち、高血圧、糖尿病の発症予防に必須のホルモンと言えます。自己の脂肪細胞から分泌され、生活習慣病を防いでいるのです。
そこで、痩せていれば、生活習慣病にならないのではという考えはなくなります。なぜなら、痩せすぎは脂肪細胞自体が少なくなり、するとアディポネクチンの分泌量は減少してしまうからです。
では、太った方がアディポネクチンは多く分泌されるのでしょうか?noです。
140㎛まで膨れた脂肪細胞はβ14面体という形になり、ぎゅうぎゅうに整列します。自然界の最密充填形であり、最も安定した構造であるβ14面体の配列した例として、佐賀城の石垣やビールの泡、カニの泡、ザクロの実などがあります。ウィア=フェラン構造とも呼ばれます。このように最密充填形に配列すると、脂肪細胞の間を走行する小血管(生体での30%の量)が圧迫されます。脂肪細胞、特に内臓脂肪(体脂肪より1.4倍のアディポネクチンを産生する)が虚血に陥り、虚血に陥った脂肪細胞はアディポネクチン産生を低下させ、血管が圧迫されると高血圧を起こし、メタボリックシンドロームになると考えられるのです。
このように虚血状態の脂肪細胞が、ダイエットで縮小させ戻していくとします。すると再びさらに活発に大きくなろうと、また脂肪細胞の数を増やそうとしていく傾向がり、リバウンドのメカニズムといえます。
2016.11.30
大阪の大腸肛門専門クリニックの佐々木先生の講演を拝聴いたしました。とてもお話がわかりやすく、自分の知識の幅が広がりました。おしりと美容の話です。
毎日便通があると、健康的に思えるかもしれませんが、痔患者の8割は毎日便通がある人だそうです。これはどういうことかというと、便秘には、
1)便の製造と運搬を行う大腸の弛緩やけいれんによる便秘(おなかの便秘)と、
2)出口に便が来ているにもかかわらず排泄できない便秘(おしりの便秘、直腸性便秘)
があります。問題は後者の2)の便秘です。この場合、何日も排便がないというわけでなく、毎日排便しているが、直腸から出し切れていない、つまり前の日の便が残ってしまって、次の排便時にはこの古い便を出してから続いてその日に製造された新しい便を出すということです。
本来直腸は常にからっぽで、便が製造されて直腸に来たとき、便意を催してすべてを出し切る、というのが正常です。しかし、ここに溜まってしまっているおしりの便秘とは、直腸に便が来ても便意が弱い、感じない、排便反射が弱い、排便しても排泄力が低下しているなどが理由で、その日の便が残ってしまう状態です。
直腸に停滞する残便は、肛門の静脈のうっ血を助長し痔核(いぼ痔)の原因になります。また、排泄時にこの硬くなった残便により粘膜が傷ついて裂肛(切れ痔)になります。
残便の便中成分である、インドールやスカトールは便臭の元ですが、これらが粘膜から吸収されて口臭の原因になります。そして、ニキビや肌荒れにもつながると言われています。
さて、この残便が停滞する直腸性便秘(おしりの便秘)の原因は、「がまん」と言われます。がまんを習慣にすると、便意が弱くなり、排泄力が低下していきます。
いつも残便から排出されるので、便の出始めが硬く、続いてその日に作られたばかりの柔らかい便が出るという排便になります。毎日排便があっても、残便が生じるようでは隠れ便秘であり、痔疾患の8割は毎日排便しているが、残便のある人ということになります。
おなかの便秘でない場合は正常に便が作られているわけですから、残便による便秘の時に下剤を使用すると、下痢になります。
残便で裂肛になり、その後下痢便が通過します。そしてその下痢便も残便になり、裂肛部にとどまります。傷を汚染して感染することもあります。それが続くと肛門狭窄にもなりかねません。直腸性の便秘にはレシカルボン座薬や浣腸が適しています。間違ってもアントラキノン系と呼ばれる下剤を乱用してはいけません。
センノサイドを代表とする大腸刺激性の下剤です。この下剤の問題点は長期にわたって使用すると腸管メラノーシス(リポフスチンにより、腸の壁が真っ黒に色素沈着します。)を生じます。3か月程度で発症します。また、依存性のある下剤であり、下剤がないと排便できない、肛門狭窄を起こせば下痢でないと排便できない状況になる可能性もあります。乱用や漫然投与は注意です。
アントラキノン系はセンナ、アロエ、カスカラ、サグラダ、ダイオウなどです。センナには熱帯に自生するマメ科の植物でカッシア・アラタ(ゴールデンキャンドル、キャンドルブッシュ)などが含まれます。
センナの果実・葉は医薬品として扱われるので、食品である健康茶などに含まれてはいけないようです。しかし、ダイエット効果をうたっている健康茶などに含まれていることがあり、注意が必要です。 センナ、アロエなどアントラキノン系が含まれており、ダイエット効果、お通じの改善満足度99%。これは下剤という、薬剤の効果なのです。腸管メラノーシスや依存性のリスクがあるのではと考えられます。
おなかの便秘にはアントラキノン系ではなく、よく腸の検査で前処置に使用するラキソベロンやジェネリックのピコスルファートナトリウム錠が、依存性もなく妊婦にも使用できます。おしりの便秘ではレシカルボン座薬(直腸でガスを産生し、刺激します)、浣腸が安心して使用できます。
このような言葉が正式に認められています。シャワートイレの害です。
・洗浄のしすぎで、肌荒れし、かゆみや不快感、びらんの原因になります。
・衛生上の問題です。相当汚染しています。ビデなど使用すると、膣炎や膀胱炎になることも。また、ヘルペスやコンジローマなどの性感染症をうつされることもあります。
・がまんしない
・シャワートイレを使用しない
・洗いすぎない、乾かしすぎない
・トイレは5分以内
・2時間以上同じ姿勢を取らない
・飲酒は3日おきに
最後にフロアからVIO脱毛について問題は無いか質問がありましたが、においが気になるようになったという人がいるようです。
2016.08.29
当院にはメディカルダイエットを希望される方が多くご来院されます。メタボであったり、ダイエットしても脂肪が取れにくい部位(太もも、下腹、二の腕、アゴ周りなど)のお悩みをよく聞きます。これらに対し、ダイエット点滴、サプリメント、食欲抑制剤、脂肪溶解注射(メソセラピー)、BNLS(顔面のリポスカルプティング)を行っています。最近は冷却装置は超音波装置を使って脂肪層にダメージを与える痩身機器もブームです。当院では顔面のHIFU(ウルセラと同様のウルトラセル)を使用して小顔治療しています。
ご存じのとおり、やはり健康的に痩せるには食事と運動を第一に整えるべきことであるのは言うまでもないことです。
トレーニングをすることで、呼吸・循環・神経・筋・代謝を活性化します。そして、肺からしっかり酸素を取り込み、心臓の機能が良くなって脳循環も良くなっていきます。筋肉が発達することでも、脳に良い化学物質が分泌されていきます。結果、運動は認知・注意機能の改善も可能なのです。当然、適切な体重維持、血圧維持の第一歩であることは言うまでもありません。
運動能力の指標は最大酸素摂取量という数値で表されます(詳細は割愛)。体力と称するとしますが、20歳時点を100%とすると、1年で1%づつ低下していくそうです。つまり。70歳になったら20歳の時の半分の体力にまで落ちてしまうということです。少しでもこの低下を緩やかにすべきで、メタボやロコモティブシンドロームを予防しなければなりません。
最近思うのは、運動不足による男性ホルモンの低下(LOH症候群)が気になっています。運動不足が代謝の低下のみならず、DHEAを低下させて、さらに内臓脂肪の沈着や動脈硬化につながるということです。
ちなみに、1日寝たきりでいると、1%体力が落ちるそうです。20日寝込むと、20%体力が落ちます。40歳の人が60歳ぐらいの体力になってしまうわけです。そう考えると、生きている限り、常に運動を続けないと、老後のQOLを維持できないと感じませんか。その通りです。Life is Motionです。
このLife is Motionは紀元前にアリストテレスが提唱しているそうです。一日中バタバタと仕事や家事に追われても、これらも一つの身体活動ですから、体にとっては必要なことなのです。このLife is Motionを思い出して、がんばるしかありません。
運動する時間がない!という人へ
これは1873年リバプール大学のエドワード博士の言葉。
来月からエンビロンパワープレートを始めようと思います。また結果をレポートします。
カテゴリ:メディカルダイエット 健康スポーツ医活動 院長ブログ
2016.05.27
先日、第6回ぎふ清流ハーフマラソンの大会救護活動に参加してまいりました。
私の健康スポーツ医活動の一つにしています。詳細はこちらスタッフブログをご覧ください。
さて、マラソンをはじめ、スポーツでの突然の病気、ときどき心肺停止など、最近はサッカーなどでもニュースになっていました。
2003年に日本臨床スポーツ医学会からのデータです。
●10代~30代までは、フィニッシュ直後に発生する。
●40代~70代はレース後半からフィニッシュ直前に発生する。
このような偏りがあるそうです。私の勝手な推測ですが、中年以降ですと、冠動脈硬化や弁膜症などから、心筋虚血が進行したり、急性左心不全となり心室細動に至るものと思います。若年者ですと、自律神経要因による心筋irritabilityの増加などが、フィニッシュ後に心室細動を誘発するのかと思います。いづれも基礎疾患の内科的メディカルチェックで予防しなければなりません。
2005年のデータですが、肥大型心筋症という病気が25%です。心臓振盪といって衝撃などで不整脈を起こすものが20%、そのほか冠動脈奇形やマルファン症候群、WPW症候群など続きます。熱中症は1.6%、脳出血は0.8%だそうです。
血液検査、尿検査、胸部エックス線、心電図が基本です。異常があれば追加検査ですが、特に心臓系統は不整脈はホルター心電図という24時間心電図、左室肥大が認められたら心臓超音波、またST-T変化という心電図異常なら、運動負荷心電図を行うことになります。どの検査も非侵襲的なもので安心してうけられます。また、人間ドックでは必ず施行される健診項目です。市民マラソンは必ずメディカルチェックを行って参加しましょう。
2016.05.19
私は日本医師会認定健康スポーツ医で、今後、当院でもスポーツ医活動を行っていきたいと思っています。美容は健康の上に成り立つことです。今回は健康の基本である食事についての正しい考え方を述べます。
糖質制限が流行していますが、日本の目指す食教育は、やはりバランスのとれた食事です。「主食・主菜・副菜」のそろった食事を1日2回、乳製品と果物を組み合わせて、また一汁三菜で汁物を組み合わせるというのが最も良いとされています。
写真のような缶コーヒーに、なんと、何気なく啓蒙のキャッチが・・・。
主食:糖質でエネルギー源です。ご飯やパン、麺類などの穀物、イモ類です。主食の量は調節して摂取エネルギーをコントロールできるので、おかずで高カロリーであれば、ご飯を少し減らすなどしましょう。調節しやすいので意識しておくとよいでしょう。
主菜:肉類、魚介類、卵類、大豆製品などです。タンパク質源にします。動物性脂肪を過剰摂取しないように注意するのがポイントです。
副菜:野菜、海藻、きのこ類、山菜類、豆類、イモ類などです。ビタミン・ミネラル・食物繊維の供給源です。
汁物・乳製品・果物:カルシウムとビタミンCの補給が目的です。カルシウムは日本人に足りない栄養素第2位です。別の項で述べようと思いますが、日本人に足りない栄養素第1位はビタミンAです。サプリも必要なんだろうなと思います。
糖質制限を実践している人が結構周りにいませんか?最近のエビデンスを知らないのですが、米はしっかり食べたいと思っているが、糖質制限で調子よい人を見ると、米を食べていいのかなって思ってしまいます。私は太古から米で生きた人類の歴史を信じて、上記のようなバランス食事を実践したいと思うのです。
岐阜市 形成外科・美容外科・美容皮膚科ぎふスキンケアクリニック 美容・健康・食事に関する投稿
2015.07.14
医療機関でも教育現場でもよく耳にするアナフィラキシーという病気があります。これはわかりやすい例に例えると、給食でそばを食べたら具合が悪くなって重篤な症状、時には死亡してしまうという、即時型アレルギー症状の最重症型です。アレルゲンに暴露されると、早いと30分以内に死亡することもあります。まずは体に発疹が出て全身がかゆくなるなどの皮膚症状、続いて腹痛や吐き気などの消化器症状、さらに声がかすれたり、ゼーゼーと息苦しくなったり、気が遠くなったりする呼吸循環器症状を経て血圧が下がり心停止へ至ります。
教育現場では、嘱託医や保健師が給食アレルギーや上記のようなアナフィラキシーについて啓蒙教育活動を続けております。給食では思いもかけず、アレルギーが発症する危険性があります。また、医療現場では初めて使うククスリなどで引き起こされる事がよくあります。最も良くあるのは局所麻酔薬、全身麻酔薬、造影剤と思います。ですからこれらの薬剤を使用する場面では、必ず緊急蘇生セットを常備しています。当院でも手術室に備えをしてあります。その他、ハチなどの虫刺されや蛇かまれなど、山岳の現場で起こすこともよくあります。
呼吸循環器症状の出ている重症例では救急車の到着を待つ間にエピネフリンを投与すべきと言われます。写真は当院でスタッフが投与の練習をしているところです。このように、エピネフリンを誰でも自己注射できるようにしたのがこのエピペンです。太ももの外側にペンを押し当てると、22Gという太さ0.7㎜の針が17㎜飛び出してきて薬を筋肉注射するというものです。
もともとアメリカ軍が開発したペン型注射で、エピペンもアメリカで製造されています。よく戦争映画で負傷した兵士が自分でモルヒネを注射してるのを思い出します。
万一院内でアナフィラキシーが発症したら、エピペンを使用しても良いのですが、従来より、ボスミンというエピネフリン製剤が常備されております。エピペンは製造より20か月程度で破棄しなくてはなりませんので、院内で長期管理するにはボスミンが合理的です。しかし、やはり誰でも使用できるように設計されたエピペンはなんとなく置いておきたくなる良い薬剤と思います。