院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2015.07.14
医療機関でも教育現場でもよく耳にするアナフィラキシーという病気があります。これはわかりやすい例に例えると、給食でそばを食べたら具合が悪くなって重篤な症状、時には死亡してしまうという、即時型アレルギー症状の最重症型です。アレルゲンに暴露されると、早いと30分以内に死亡することもあります。まずは体に発疹が出て全身がかゆくなるなどの皮膚症状、続いて腹痛や吐き気などの消化器症状、さらに声がかすれたり、ゼーゼーと息苦しくなったり、気が遠くなったりする呼吸循環器症状を経て血圧が下がり心停止へ至ります。
教育現場では、嘱託医や保健師が給食アレルギーや上記のようなアナフィラキシーについて啓蒙教育活動を続けております。給食では思いもかけず、アレルギーが発症する危険性があります。また、医療現場では初めて使うククスリなどで引き起こされる事がよくあります。最も良くあるのは局所麻酔薬、全身麻酔薬、造影剤と思います。ですからこれらの薬剤を使用する場面では、必ず緊急蘇生セットを常備しています。当院でも手術室に備えをしてあります。その他、ハチなどの虫刺されや蛇かまれなど、山岳の現場で起こすこともよくあります。
呼吸循環器症状の出ている重症例では救急車の到着を待つ間にエピネフリンを投与すべきと言われます。写真は当院でスタッフが投与の練習をしているところです。このように、エピネフリンを誰でも自己注射できるようにしたのがこのエピペンです。太ももの外側にペンを押し当てると、22Gという太さ0.7㎜の針が17㎜飛び出してきて薬を筋肉注射するというものです。
もともとアメリカ軍が開発したペン型注射で、エピペンもアメリカで製造されています。よく戦争映画で負傷した兵士が自分でモルヒネを注射してるのを思い出します。
万一院内でアナフィラキシーが発症したら、エピペンを使用しても良いのですが、従来より、ボスミンというエピネフリン製剤が常備されております。エピペンは製造より20か月程度で破棄しなくてはなりませんので、院内で長期管理するにはボスミンが合理的です。しかし、やはり誰でも使用できるように設計されたエピペンはなんとなく置いておきたくなる良い薬剤と思います。
2014.09.16
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| 収納時(折りたたまれています) |
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| 使用するときの形 |
カテゴリ:麻酔科
2014.09.08
今回の投稿も、先日受講したMedical skin care specialistの講習会で委員長のお話で触れられた話題です。気になって検索してみました。
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2012-11/aha-tvs102412.php
これは2012年AHA(アメリカ心臓協会)から出された論文です。
実年齢より老けて見える人は、心臓病を発症するリスクが高いという内容です。
そして、老けて見えるということについて4つの具体的な兆候をあげています。
① 側頭部のヘアーラインの後退(receding hairline at the temples)
②頭頂部の脱毛(baldness at the head’s crown)
③耳たぶのしわ(earlobe crease)
④まぶた周囲の黄色腫や脂肪の沈着(yellow fatty deposits around the eyelid (xanthelasmata))
これらの4つのサインがあると、心臓病リスクが39%増加、心臓発作のリスク57%上昇するとのことです。ここでいう心臓病や心臓発作が詳しく何を表しているのか見ていませんが、虚血性心疾患や狭心症発作と思います。
ヘアーラインの後退した男性は心臓発作のリスクは4倍増加、まぶたの脂肪沈着の場合は男女とも心臓発作のリスクは35%増加するということです。
我々形成外科医は重症下肢虚血などのからみや、糖尿病関係の疾患を扱うので、冠血管危険因子を持つ方と良く遭遇します。病棟へ行けば、上記に当てはまるような男性の顔貌はすぐ目に浮かびます。あと、ゴルフ場なんかでもこういった男性が多いように思うのですが、気のせいでしょうか。そして、高カロリー高脂肪食、肥満、喫煙といった言葉が頭の中を巡っていきます。
ところで耳たぶのしわはアンチエイジングで扱ったことがなかったので、今度から意識してみてみようと思います。割と多いと思いますが、老け顔の因子として自覚している人はほとんどいないとは思います。
カテゴリ:循環器科