院長ブログ
Diary of Gifu Skincare Clinic
2026.04.22
今日は日本形成外科学会に出席しました。レーザーのハンズオンセミナーで宮田先生、中田先生の講演を拝聴し、大変参考になったので、早速、その内容をまとめてみました。
当院でも行っているピコウェイを用いたシミ治療について、少し詳しくご説明いたします。ピコレーザーにはいくつかの照射方法があり、それぞれを適切に使い分けることで、より高い治療効果が期待できます。
ピコレーザーの効果をより引き出し、炎症後色素沈着などのリスクを抑えるために、事前のスキンケアが重要です。
具体的には、トラネキサム酸の内服とハイドロキノンの外用を、約1か月程度行うことをおすすめしています。
ピコウェイでは主に3つの波長を使い分けて治療を行います。
シミをピンポイントで狙う照射です。通常は4mmスポットで0.8J程度、厚みのある病変では最大1.1Jまで出力を調整します。
全顔に対しては、4mmスポットで0.9~1.0J、または3mmスポットで1.1J程度で照射します。
さらに、気になるシミには「スタッキング」という方法で追加照射を行います。これは同じ部位に複数回レーザーを重ねることで、ピコレーザー特有の光機械作用を強め、色素をより効率的に破壊する方法です(通常5~10回程度)。
スタッキングの回数は個々の状態に応じて調整しており、経験が重要なポイントになります。
また、照射時は無影灯でしっかりとシミを確認しながら丁寧に行います。
全顔照射では6mmスポットで0.9~1.0J程度で行います。
毛穴や小じわの改善を目的とする場合は、1.4J程度まで出力を上げることもありますが、その分痛みは強くなります。
肝斑に対しては、0.6J程度の低出力で3パス照射を行います。
当院では、1064nmと730nmを組み合わせた「ダブルピコトーニング」を行っています。
まず1064nmから照射を行い、その後に730nmを照射します。これは、先に730nmを当てるとシミの反応が強く出てしまい、状態の評価が難しくなるためです。また、深い層から順に治療するという意味もあります。
1回の施術では全顔で約3000ショット程度照射し、1064nmと730nmをほぼ半分ずつ使用します。
施術中は、濡らして凍らせたキッチンペーパーを使って冷却しながら行うことで、痛みを軽減しています。
施術後も同様に、約10分間しっかり冷却します。赤みは比較的しっかり出るため、必要に応じてストロングタイプのステロイド外用薬をお渡ししています。
治療は1~2か月に1回のペースで行い、まずは3回程度で効果を実感していただくことを目標としています。その後は状態に応じて間隔をあけながら継続していきます。
肝斑に対しては、1064nmのピコトーニングを中心に治療を行います。
730nmでも改善するケースはありますが、逆に悪化することもあるため注意が必要です。特に毛細血管拡張を伴うタイプの肝斑では適応にならないことがあります。
また、従来のQスイッチアレキサンドライトレーザーによるトーニングと比較して、ピコレーザーの方が肝斑に対する反応が良い印象があります。
730nmトーニングは単なる低出力の作用だけでなく、中出力によってメラノサイトや異常ケラチノサイトに対する破壊作用も関与していると考えられます。
ピコレーザーは「どの波長を、どの出力で、どのように当てるか」が非常に重要な治療です。患者さま一人ひとりの状態に合わせて細かく調整することで、安全かつ効果的な治療を目指しています。
ご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。