「目元(下まぶた)のたるみ」や「目元のしわ」、「クマ」など、30代後半ぐらいから徐々に患者さんが増えていきます。
老けた印象や疲れた印象の目元。これは目元のたるみと、しわが影響しています。来院される患者さんは何をどう治療したらよいか、よくわからない方がほとんどですし、ヒアルロン酸!と言われる方もみえますが、そうとは限りません。このあたりを少し整理してみます。
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①眼袋(めぶくろ) 眼球の下に眼球を保護するための脂肪があります。加齢とともに、前方へ押し出され、下まぶたにぽってりとドームが張り出してきます。若くして眼袋が目立つ方もみえます。
②鼻頬溝(びきょうこう) また、頬の皮下脂肪はたるみで下垂していきますので、頬の上部は平坦になります。眼袋(下まぶた)と頬の間には段差ができます。この深い溝を指します。
③瞼頬溝(けんきょうこう) ②の鼻頬溝をさらに外側へ骨の縁に沿って延長したラインのしわです。
④下眼瞼溝(かがんけんこう) 涙袋の下の溝です。つまり眼袋の上に当たる部分の溝です。
これら①②③④に対する治療は手術(下眼瞼形成術や脱脂術)、ヒアルロン酸、脂肪注入、FGF(成長因子)、PRP(多血小板血漿)などのfillerによる鼻頬溝、瞼頬溝の修正です。 しかし④の下眼瞼溝へのヒアルロン酸注入、脂肪注入は少し注意が必要だと思います。⑤全体に広がるちりめんじわ⑥目尻から下まぶたの外側にできる笑いじわ ⑥は表情じわです。ボトックスによって眼輪筋を麻痺させることにより、笑ってもしわがよりにくくなります。⑤もふくめて、こういった浅いシワにヒアルロン酸を注入するのは難しいと思います。⑤のちりめんじわは美肌治療を行います。PRP、水光注射、ダーマローラー、ダーマペン、フラクショナルレーザー(YAG・炭酸ガスなど)、フラクショナルRF、レーザーフェイシャル、フォトフェイシャル、ケミカルピーリングなどなど、他の部位の適応も含めて選択しています。 手術でちりめんじわや笑いじわを改善することは難しいと考えておいた方が良いです。
各治療の詳細については今後投稿していこうと思います。