日本褥瘡学会が日本各地で褥瘡セミナーを開催しています。
今年は診療報酬改定で『在宅患者訪問褥瘡管理指導料750点』の算定が可能となりました。
算定条件に『在宅褥瘡管理者』という有資格者が褥瘡指導に関与する必要があります。
この資格を取得するためには、前述のセミナーの受講も一つの条件になっています。
『在宅患者訪問褥瘡管理指導料』の算定には他にも定期的に他職種で褥瘡チームを組み、
訪問診療を行うことが条件です。当院では、今のところ訪問診療を立ち上げる予定はないのですが、向学のために時々受講しています。また来年には『在宅褥瘡管理者』として認められる『日本褥瘡学会認定褥瘡医師』を申請しようと思っているのですが、そのためにも今回のセミナーの受講が必要なのです。
私は褥瘡の診療経験は10年余りで、そのうち3年は、車椅子患者さんの褥瘡に力を入れました。そこで褥瘡の閉鎖手術も多く経験しましたが、総じて、褥瘡の治療は極めて困難で予防の重要性は疑う余地はありません。全身状態、生活環境、介護者のスキル、除圧方法、マットレス、栄養管理、排泄管理・・・などの他要因が交絡し、さらには少子高齢化、医療者不足などの社会的要因も絡み、社会問題とも言えます。
今後、地域の施設や診療所、訪問看護ステーションでお困りの褥瘡患者さんの一助になりたいと思っております。外科的処置の提供、創管理、除圧管理の指導ができるよう、準備を進めています。